近年、均一化した指導を行うために様々な場面でマニュアル化の重要性が認識され始めています。
マニュアルを導入することは、仕事の効率化、生産性の向上にもつながるためメリットはかなり多くあります。
しかし一歩間違えば、デメリットの多いマニュアルが完成することも。
今回はマニュアル化が進んでいる現代において、マニュアル作りの際の犯しがちなミスや注意点をご紹介したいと思います。
■マニュアルは口頭指導より、質問しにくい。
人に何かを指導する際は、主に2つの方法があると考えられています。
1つ目は、直接口頭で指導する方法です。
2つ目は、指導したい内容をマニュアル化し、それを読んでもらう方法です。
指導したい内容をマニュアル化して読んでもらう方法は、一度マニュアルができれば大量の人に伝えることが可能となりますし、図や画像を用いた直接口では伝えきれないビジュアル的な指導もできます。
しかし、不明な点があっても質問がしにくい環境であれば、不明瞭のまま仕事を始めるスタッフも少なからず存在するでしょう。
質問がしやすい環境つくりを試みることはもちろん大切ですが、できる限り質問が出てしまわないような、わかりやすい内容にすることが重要です。
■マニュアルに従いすぎる
ルールやマニュアルの従うことを最優先させる傾向があるため、なぜその仕事が必要なのか、どのような目的があるのか、という本質的な問題を忘れてしまう可能性があります。
もちろん本来はルールを守ることは大切なことでありますが、仕事を行う上で、想定外の出来事が生じる可能性があります。
ゆえに、マニュアルは必要ではありますが、ときには、マニュアルどおりではなく臨機応変に仕事を行うように指導することも大切です。
■マニュアルの細部までこだわり、完璧を求めてしまう
マニュアルに細部までこだわりすぎると、現実離れになってしまい、結果として使いにくいものとなります。
また初めから、大量の情報の吸収をスタッフに求めてしまうとモチベーションの低下につながってしまいます。
マニュアルは必要最小限の基礎知識だけを記載することを心がけましょう。
またマニュアルは日々更新されるものです。
完璧なマニュアルは存在しないということを意識するといいかもしれません。
■最後に
一見効率的に見えるマニュアルであっても、安易にマニュアル頼みの指導をすると、顧客に機械的な印象を与える可能性や、顧客が求める対応に反してしまう可能性もあります。
上記した注意点を意識することで、よりよいマニュアル制作を心がけましょう。