もしも会社で地震が起こったら、社員としてどのような行動をとればいいのでしょう。
社内マニュアルには、このような災害時の対応の仕方をまとめた危機管理マニュアルがあります。
そこで今回は、災害時に混乱しないような危機管理マニュアルの作り方をご紹介します。
□危機を確認する
危機管理マニュアルを作成する際には、まず企業に起こりうる危機を洗い出しましょう。
業務の中で生じた「過去の」危機だけでなく、新聞やテレビのニュース、財務表などの資料から予測される「将来の」危機も書き出します。
次に、現状の対策を実行したとき生じる被害規模を予測します。
その被害規模を参考に、対策すべき危機の優先順位を付けて、その順に危機管理計画を立てていきましょう。
□危機管理計画を立てる
洗い出した危機ごとに危機管理計画を立てます。
危機管理計画では、起こりうる危機への取り組みやスケジュール、コストを決定します。
この段階では、完璧な計画を目指す必要はありません。
シミュレーションを繰り返す中で発見した問題に応じて改善していきましょう。
危機管理計画で危機への取り組みを考えるときは、取り組みを次の3つに分けると良いでしょう。
*平時の取り組み
これは災害時のための準備を指します。
具体的な取り組みとしては、設備や資金の確保や避難訓練などが挙げられます。
他にも、緊急時に必要となる通信機器や回線の確保や、危機管理マニュアルの改善も挙げられます。
*危機発生時の取り組み
災害に対応するために意思決定を行い、それを実行する段階です。
現状の把握と伝達、状況に応じた行動計画の立案、対応の決定と指示がこれにあたります。
*復旧時の取り組み
災害後、日々の業務に戻るための取り組みを指します。
具体的には電気やガス、水道の復旧方法の確認などが含まれます。
□危機管理マニュアルの作成
危機管理計画をたてたら、いよいよ危機管理マニュアルを作成していきます。
危機管理マニュアルを作成するときは次の点に注意しましょう。
*マニュアルの構成
マニュアルを作成する時は、読む対象にあわせて第1部、第2部のように分けましょう。
こうすることで情報を探しやすくなります、
また、必要な情報を必要な人へ確実に伝えることができます。
*情報の共有方法
災害時は社内で情報を共有することが重要です。
正しく情報が伝わるように、緊急連絡網や情報伝達のルールを決めておきましょう。
*実践的なマニュアルへ
危機管理マニュアルを作成する際には、分かりやすい文章を心がけましょう。
また、拡張性や汎用性があるマニュアルを作成すると便利です。
これに加えて、継続的な改善ができるような工夫も必要です。
以上、危機管理マニュアルの作り方についてご説明しました。
マニュアルは災害時に迅速に対応するために非常に重要です。
万が一に備えて、議論や検討を重ねて危機に対応できる社内マニュアルを作成しましょう。