会社に所属すると、年末に「決算報告書」を作成しますが、その役割などについては
「内容に踏み込まないから、実はよく知らない」
「決算業務担当が頑張っている書類というイメージがある」
という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
決算報告書の役割を知っておくと、より主体的に業務に取り組もうというモチベーションの源になります。
今回は、決算報告書の役割と書き方について、ご紹介します。
□決算報告書を作る理由
*決算報告書の役割について
決算報告書は、税務署、株主、金融機関などに、経営状況を伝える書類です。
税務署は決算内容に不備や欠陥がないか判断する基準として決算報告書を用います。
出資者は会社が健全に運営されているかどうかを決算書で確認します。
金融機関は、決算報告書を見ることで、その会社が信用できるかを測ります。
このように、決算報告書は様々な面で重要な役割を果たします。
*開示義務について
決算報告書には「開示義務」があります。
企業は以下の場合において、決算報告書を開示する義務があります。
・税務署
・金融商品取引法における上場企業・大会社
・特定の株主や債権者から請求があった場合
3つのうち、すべての企業が負っている開示義務は、税務署宛てのものです。
これは、税務署が決算報告書と税務報告書を調べ、その会社の決算内容が正しいものか判断するためです。
*内訳について
決算報告書は一枚の書類ではなく、複数の帳票の総称です。
・賃借対照表
・損益計算書
・株主資本等変動計算書
などがあります。
会社に各種書類のテンプレートがある場合、利用すると効率的です。
*書き方について
決算報告書を見る相手は、主に銀行と税務署です。
両方を意識して作成するのが良い書き方だと言えます。
作成時のポイントをご紹介します。
金融機関が決算報告書で見るのは「会社が安定しているかどうか」です。
この際に重要視しているのは、融資判断を行う材料の「賃借対照表」です。
事業資金をどのように調達、運用したかが記載され、これを見ることで、資金が健全かどうかを判断します。
税務署が見ることは会社のお金の「特別な動き」です。
税務署では税務申告書と決算報告書の中身を吟味し、決算利益が正確かを判断します。
これらは厳しくチェックされ、税務調査の判断材料となります。
□まとめ
今回は、決算報告書の役割と書き方について、ご紹介しました。
各種書類に関すること、また法律関連のことは税理士など専門の方にご確認ください。
当社では作成した報告書の印刷を承っております。
印刷でお悩みの際は当社にお気軽にご相談ください。