書籍の原稿の書き方の基本を学ぼう!本ができるまでの流れと執筆ルールを徹底解説!


「本を書いてみたいけど、何から手をつければ良いかわからない。」
「文章の書き方をもう一度おさらいしたい。」
自分の本を出したいけど、いざ書こうと思うと色々な課題が思い浮かび、なかなか手をつけられない人も多いのではないでしょうか。
今回は、原稿執筆の基本をしっかり解説していくので、ぜひ最後まで読んでみてください。

□本を出版するためのスケジュールとは

はじめに、出版企画書を書きます。
企画書は、編集者にアピールをするための重要な文書になります。
ここで、編集者から承認がもらえると、次のステップとして、編集会議に進めるようになります。
この段階で編集者から質問を受け、改善点をいただくことになるので、企画の精度を高めていきましょう。

次に、出版社の編集会議で審議されます。
この段階では、他の編集者や営業部からのフィードバックをもらいます。
多くの場合、複数回会議が催されることが多く、月に1度か2度のペースで企画会議が執り行われます。
この段階でうまく修正ができないと、企画が台無しになってしまうので気をつけましょう。

そのあと、著者による執筆が始まります。
通常、執筆期間は3ヶ月程度と見積もっておいてください。
1冊10万字と仮定すると、週に8000文字くらいのペースになるようです。

なお、執筆をする際はなるべく早くフィードバックを求めるようにしましょう。
全体の終わりが見え始めた頃に意見やアドバイスを求める人がいますが、この段階では、すでに修正が効きにくくなっているからです。
理想としては、1週間ごとに編集者やプロデューサーにアドバイスをもらい、こまめに方向性を確認しながら進めていきましょう。

そして、編集者による編集が行われます。
著者が原稿を書き終わると、その原稿を編集者が手直しします。
編集者は、誤字脱字のチェックだけでなく、表現についてのアドバイスもしてくれます。
そのため、編集者や出版社の方には日頃から、応援したいと思ってもらえるような対応を心がけましょう。
うまくコミュニケーションをとることで、最終的な成果物のクオリティーも自ずと上がってくるはずです。

最後に、本のカバーデザインやタイトルが決定します。
本の装丁が終了した段階で、印刷や流通が始まり、最終的に書籍が書店に並びます。

□原稿の執筆に関する基礎知識

原稿を書く前に、基本的な書き方のルールや、使用するソフトについて紹介していきます。
小学校で習ったことが中心になるので、知っているところは読み飛ばしてもらっても構いません。

*使用するソフト

使用するソフトはWordや一太郎が一般的なようです。
ただどちらも導入するには、多少なりとも金額がかかります。
できるだけ安価に済ませたい人は、フリーソフトの導入を検討してみても良いでしょう。

*文章作法

ここからは原稿を実際に書いていくにあたって、基本となる文章作法について紹介していきます。

1つ目は、段落の文頭は一文字分空けるということです。
小学生の時に習ったことなので、忘れている人も多いようです。
本文の始まりや段落の変わり目では、文章の始めを一文字分空けて書き出します。

2つ目は、会話にはカギカッコをつけ、改行して一番上のマスから書くということです。
会話の部分は「」(カギカッコ)で統一してください。
また、カギカッコを用いる時は必ず改行しますが、段落の一番上から書き始めることに注意しましょう。

3つ目は、カギカッコの文章には、句点を打たないということです。
カギカッコを用いると必ず文章が終わるので、カギカッコの外に、一文の終わりを示す句点を打つ必要はありません。
また、カギカッコの文章が続く場合も句点を打たずにそのまま並べて書きます。
ただし、会話の後に文章が続くような場合は例外的に、カギカッコの後に句点を打って、文章を続けます。

また、句点に関してもうひとつ付け加えておきます。
文章の見栄えの問題で、行の一番上に記号や句点がくるのは避けた方が良いでしょう。
パソコンで作業する場合は自動で修正されるので、さほど気にする必要はありませんが、特に手書きなどの場合は気をつけて下さい。

4つ目は、「!」や「?」の使用方法についてです。
「!」や「?」の後には、句読点はつけません。
その代わり「!」や「?」の記号の後にはスペースを一文字分空けるようにしましょう。
ただし、カギカッコで閉じる場合は、その後に通常通り文章を続けてください。

5つ目は、漢字や数字の統一についてです。
小学校の時に、縦書きは漢数字、横書きはアラビア数字と習った人も多いと思います。
基本的には、このような認識であっていますが、一部例外もあります。
例えば、「A4」などは縦書きであってもアラビア文字で表記した方が、わかりやすいでしょう。
このように、必ずしもすべてルールに従えばいいというわけではなく、臨機応変に対応していくことが大切です。

6つ目は、三点リーダーとダッシュは、2文字分使用するということです。
沈黙などを表す時に使用することが多い記号ですが、必ず偶数になるように使用します。
長い沈黙を表すときも必ず偶数倍して使用してください。

□まとめ

書籍の原稿を執筆する際の基本的な知識をご理解いただけましたでしょうか。
まずは、本ができるまでの流れと文章のマナーは最低限知っておきましょう。
これを知っておくことで、関係者の方との円滑なコミュニケーションに役立つはずです。
弊社は他にも原稿執筆に役立つ記事を取り扱っておりますので、ぜひご覧ください。