「セミナーの資料を作ることになったが、何から手をつけたら良いかわからない」と悩んでいる方はいませんか。
セミナーを受講しているときには資料作成の難しさは気にしていなかったけれど、いざ作るとなると難しいと感じる方が多いです。
そこで今回は、セミナー資料の作成手順とポイントを紹介します。
□作成手順について
セミナー資料を作成するときには、5つのステップを踏みます。
1つ目は、「誰が」「何を得る」セミナーかを決めます。
この部分は、セミナー資料の作成において最も重要といっても過言ではありません。
ターゲットと目的が決まっていない場合、分かりにくい資料になり、セミナー全体に影響します。
ここで大切なことは、自分が何を説明するかではなく、「こんな人が、セミナーを聞く前と後でこう変わる」ための場と考えることです。
例をとって確認しましょう。
対象者を決めるときに「Web担当者」や「広告関係の方」では範囲が広すぎます。
代わりに「数百ページの自社サイトの企画や運営を行う人」や「他部署の人とも日常的にやりとりを行う人」と決めましょう。
さらに、ミスマッチを避けるため、「経験が3年未満の方には難しい」「基本的なことの解説であり、経験者には向いてない」といったように、対象でない人の特徴も決めると良いでしょう。
2つ目は、セミナーのタイトルを決めます。
このタイトルは重要で、「どういった受講者がくるか」「何を伝えてくれるのか」が決まります。
魅力的なタイトルにしながらも、内容とはかけ離れないように意識しましょう。
3つ目は、伝える内容をブロックに分けて、資料を作成します。
書籍の目次のように、大まかに区切り、ブロック分けを行います。
60分なら3〜4ブロックに分けると良いでしょう。
そして、そのブロックごとの資料作成に入ります。
最初のブロックを最初から決めるのではなく、全部のブロックにおいて同じペースで進めることがポイントです。
4つ目は、まとめを入れることです。
各ブロックの終わりにまとめを入れると分かりやすくなります。
また、一通り書き終えてから読み直すと、順番に違和感があったり、タイトルとズレが生じていたりする場合があります。
まとめを入れることを意識して読むと、それらに気づきやすいでしょう。
5つ目は、リハーサルです。
まとめも入れ終えて完成したら、必ずリハーサルを行いましょう。
リハーサルで意識することは「時間内に終えられるか」「伝えたいことと資料に相違がないか」です。
仮に時間が足りなかった場合は資料を削る必要があります。
目的やターゲットから外れることなく、資料をまとめましょう。
□資料作成のポイントについて
続いては、資料作成のポイントをいくつか紹介します。
*ポイントを一言で書く
資料作成時には、「つまり」を自分の中で意識して行いましょう。
具体的な内容ばかりを資料に盛り込んだ場合、資料がわかりにくくなるのと同時に、「あとで見返せばわかる」と受講者が考え、しっかり話を聞いてもらえない可能性があります。
資料の形態にもよりますが、できるだけ抽象度を上げながらもインパクトを残せる言葉を資料に入れると良いでしょう。
*目的とズレがないか確認する
セミナー講師をする方は多くの知識があり、ついつい様々な情報を伝えようとします。
その結果、受講生にとっては「何が大切かわからず、何も得られなかった」というケースがあります。
これを防止するためには、ブロックを作成するときから、常に目的に適合しているか確認しながら進めると良いでしょう。
「そのセミナーで最も伝えたいことが何か」を基準にし、できるだけシンプルで分かりやすい資料作成をしましょう。
*デザインを意識する
デザインを工夫するだけで受講生の理解度は格段に上がります。
ごちゃごちゃしたデザインではなく、分かりやすさを求めましょう。
そのためには2つのことを頭に入れて行うと良いです。
1つ目は、メリハリをつけることです。
色の明るさが近かったり、明るい写真に白文字を選んだりすると見づらくなります。
そのため、色のコントラストを意識しましょう。
白文字を使いたい場合、あえて背景の写真を暗めにする、といった工夫をしましょう。
2つ目は、色を複数使わないことです。
色を複数使うと、何が最も大切かがわからなくなります。
また、作成するときに色で悩む時間が増えてしまうでしょう。
おすすめは2色に絞ることです。
メインカラーとアクセントカラーの2色だけにしましょう。
メインカラーは、名前の通り、メインとして使う色で、アクセントカラーは重要な箇所や強調したい箇所に使う色です。
この2色は会社やサイトで利用している色の使用をおすすめします。
なぜなら、ブランディングへの貢献や慣れ親しんだ色で使いやすいなどのメリットがあるからです。
さらに、主張が強すぎる色の場合は彩度や明度を調整しましょう。
□まとめ
今回は、セミナー資料の作成手順とポイントについて紹介しました。
セミナー資料の作成では、ターゲットと目的を常に頭に入れることが大切です。
また、シンプルで分かりやすさを追求すると、まとまりのある資料ができるでしょう。