規程集の作成を頼まれた方はいらっしゃいませんか。
そもそも規程集とは何なのかハッキリとしない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、社内規程とは何か、規程集の作成方法や作成時のポイントをご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
□社内規程とは何か
そもそも社内規程とは、会社が継続させることを目的とした会社のルールのことです。
組織の文化を作り、発展につながるためにも、とても重要なものとなります。
一般的に業務マニュアルと言われるものも社内規程であり、組織構造についての規程も社内規程です。
雇用する社員に同意をもらう必要はありません。
また、社員がこれに違反した場合の罰則についても、法定規制に接触しない範囲で設定できます。
実際にどのような規則を決めるかは、業務の形態や事業目的にもよるため、一概には言えません。
社内規程にあいまいな部分があれば、不正を働くものが出てくる可能性もあるため、上場しているような企業であるほど、細かく示す必要があります。
それに従い、従業員が働くうえで、不正が防げるだけでなく、生産性が上がったり、仕事のクオリティーが上がったりする効果も見込めます。
□規程集の作成方法とは
ここでは規程集の作成方法を5つ紹介します。
1つ目は紙の大きさです。
製本データを決める際に大切なのは、仕上がりの大きさです。
これは規程集のサイズを決める際にかなり影響するため、間違わないように注意してください。
多くの場合は、A4で仕上げるので頭に入れておきましょう。
2つ目は現状を規程にしないことです。
社内規程を作成する際には、今の業務状況をそのまま文章化しても意味がありません。
つまり改善された形を作成することが大切です。
もし、誤ったやり方をそのまま規程集の内容に盛り込んでしまった場合は、業務で支障が出る可能性があります。
そのため、規程集を作成する際は、まず業務改善を前提に進めましょう。
3つ目は1から作り始めないことです。
規程集を作成する際に、真っ白な状態でスタートするのはかなり骨の折れる作業でしょう。
最近では、インターネット等を利用すれば規程についての情報が簡単に調べられます。
それをひな型にして、作成することをオススメします。
さらに、規程集を作成した後の窓口は、一本化することをオススメします。
規程集の改善や修正する部署があちこちにあると、スムーズな運用が困難となります。
社内規程集は、その会社に合うものを、その都度作っていくことが大切です。
更新が必要な場合は早めに更新を行い、社員に周知していくと良いでしょう。
4つ目は用語や構成をまとめることです。
「である調」や「ですます調」が混在しないように、書き方はある程度統一させておきましょう。
構成も、前文や章などの順序だてや、改行する位置を統一すると内容が分かりやすいです。
5つ目は作成担当者についてです、
規程集を作成する際は、担当者は法律用語の基本知識や、それにまつわる法令や規程に関して詳しい人が良いでしょう。
さらに言えば、規程を作成する業務に慣れている人が好ましいですが、そうでないのであれば現場の人にしっかりヒアリングをしましょう。
規程によっては、いくつかの部署を通して作成する必要があります。
その場合は、それぞれの代表で集まって、話し合って作成すると良いでしょう。
また、規程集を運用する際は、それが実際の業務とはかなり違うものだと、現場の人から反発を受ける可能性があるため注意が必要です。
□規程集の作成時のポイントとは
最後に、規程集の作成のポイントを2つの観点から解説します。
1つ目は、規程とマニュアルの関係です。
規程の内容は、会社の規模や業種によっても様々ですが、一般的には基本的事項は同じです。
これを元に詳細についてマニュアルでまとめていきます。
骨組みとなる部分は規程で、実際の業務に関する詳細についてはマニュアルといったように分けて作成することをオススメします。
また、機動性についても大切です。
株式公開では、原則として、会社におけるすべての業務を規程化することが求められます。
そして、その改正と廃止は取締役会での決定が必要です。
そこで、改正がかなりの頻度で行われるような項目があれば、マニュアルなどで明らかにしましょう。
さらに、その決裁権限を部長にするなどして、作成する際には機動性についても考えることが大切です。
2つ目は、法律や規程等を守ることです。
社内規程の中には、法律や規程により、制約を受ける場合があります。
例えば、人事関連規程や労働基準法、民法などは会社法や金融商品取引法、税法により制約を受けます。
そのため、作成時や最後に確認する際に、専門家からアドバイスを受け、法令違反がないようにすることが大切です。
関連法令等で改正があった場合も、スムーズに対応する必要があります。
□まとめ
今回は、社内規程とは何か、規程集の作成方法や作成時のポイントについて解説しました。
社内規程は、ご自身の会社の根本をしっかり支えるためにも抜け落ちの無いように気を付けることが大切です。