商業出版物の作成を頼まれた方はいらっしゃいませんか。
今回は、商業出版とは何か、商業出版の企画書の作成方法や商業出版物を作成する際のポイントをご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
□商業出版とは
商業出版社が読者に買ってもらえることを目的に本を出すことを、自費出版と区別して、商業出版と言います。
出版に関する費用は全て出版社が持つことになります。
自費出版や企業出版とは明らかに異なる点は、費用が出版社負担であり、リスクがある点です。
売れれば利益が出ますが、売れなければ不良在庫となります。
そのため、商業出版と呼ばれ著者はお客様ではなく、投資先扱いとされます。
続いて商業出版の仕組みや目的、出版後について解説します。
まず仕組みに関しては、商業出版の客は読者となります。
出版社は投資先の著者に対して、編集者やライターの技術を与え、本を一緒に作成します。
そして、取引先の流通を経て、全国の書店で販売されます。
次に目的についてです。
読者に対して、価値を提供する代わりに、その対価としてお金を貰います。
著者にも印税という形で、その一部が支払われます。
これは売り上げの5から10パーセントです。
読者に提供する価値は1つとは限りません。
例えば、面白いものや役に立つもの、感動するもの、暇をつぶせるものまでたくさんあります。
さらに、それらのニーズに応えるのはもちろん、今までの本と比べて優れている必要があります。
つまり、客である、読者のために書かれるのです。
5万部や10万部とかなりヒットした本には、印紙税以外にもメリットがあります。
それは、メディアに出演する機会やブランディング、客が増えることです。
最後に出版後についてです。
本の出版後、売れれば追加で注文が入り、売れなければ、返品されます。
返品された本は、売れる見込みがないと、絶版となり、消えてしまいます。
一方で、売れると増版となり、本業へフィードバックも見込めます。
最後まで読んで感銘を受けた読み手は、著者のブログを読んだり、サービスを探してくれたり、次の行動にもつながる場合が多いです。
□商業出版の企画書の作成方法とは
企画書はそもそも出版社の責任者が、「これは売れる」と確信を持ってもらうために作るものです。
つまり、単に熱意を伝えるのではなく、根拠を提示することが重要です。
そこでここでは、企画書の基本的な構成や書き方について6つのことをご紹介します。
1つ目は、本を買う人がどういった人かターゲットを分けることです。
例えば、世代や性別、地域、職業などでカテゴリー化できます。
くくるのは、複数のカテゴリーでも問題ありません。
それにより、全国の日本人の内、どれくらいの人数がターゲットとして存在するか、およその数が分かります。
その際のターゲット層の人数があまりにも少ない場合は、商業出版に向いていないと判断される可能性があります。
2つ目は、読み手にどんな価値を提供できるか考えることです。
書いた本を読んだ人たちは、読むことで何を得られ、どう変わるかについて、簡単に書いてください。
読むことで得られる価値の大きさや、読んだ人の変化により本の価値は決まるといっても過言ではありません。
少なくとも、1000円で購入したら、得であると言えるくらいが最低ラインです。
3つ目は、価値をもたらす根拠について考えることです。
その本を読んで読者に価値を当たることに関して裏付けの根拠はありますか。
著者の実績や他者実績、研究実績があれば信用してもらえる可能性が高いです。
4つ目は、著者のプロフィールです。
読者にとって、誰が書いたかはかなり気になる部分でしょう。
著者が今何をしている人か、どうして本を書いているのかなど書いておくことをオススメします。
5つ目は、本のタイトルです。
これまで紹介した内容を元に、仮のアイデアとしてタイトルを考えておきましょう。
タイトルや校正に関しては、プロの編集者から必ず指摘を受けます。
始めの段階では、あくまで仮のものとして作成しておきましょう。
6つ目は、本の目次です。
仮のアイデアの目次を書いておきましょう。
これも同様に、プロの編集者から指摘を受けるため、あくまで仮としての認識でいましょう。
□商業出版物を作成する際のポイントとは
結論から言えば、商業出版物を作成する際の企画書が全てだと言えるでしょう。
商業出版物は出版社に直接原稿を持っていたとしても、受け取ってもらえません。
まずは企画書を読んで、受け入れてもらうことが大前提です。
編集者は、忙しいため、生半可な企画書では最後まで目を通してもらえないでしょう。
それでは、出版がそもそもできないため、出版社の編集者に興味を持たせ、納得させる企画書を作成することが大切です。
企画書の内容は、タイトルや概要、企画背景、ターゲットを入れて書いてください。
その際には、出版する重要性に関してのアピールも忘れないでください。
大手ではない会社や個人に持ち込む場合は、少なくとも3社以上は回る気持ちでいましょう。
□まとめ
今回は、商業出版とは何か、商業出版の企画書の作成方法や商業出版物を作成する際のポイントについて解説しました。
ここで紹介した書き方に注意して、魅力的な商業出版物を作成しましょう。