世の中にはインデザイン以外にも様々な文書作成ソフトがあります。
中でも、インデザインは小説の原稿づくりにおすすめと言われています。
ただ、どのような点が優れているのかについてはあまり知られていません。
そこで今回は、インデザインが小説の原稿を書くのにおすすめされる理由について解説します。
□なぜインデザインが小説本づくりに最適か
インデザインが小説の原稿作りに適しているには理由があります。
1つ目は細かな文字組み設定が可能であることです。
文書作成と言えばワードというソフトがありますが、見た目の綺麗な原稿を作成しようと思うと意外に難しい作業が必要です。
一方、インデザインでは行間の数値からレイアウトを自由に編集できるため、理想の見た目の組版を作成できます。
2つ目は流し込み機能が便利であることです。
小説を書いた後、ワードのような文章編集ソフトに文字のデータを移される方が多いと思います。
その際、インデザインであれば簡単な操作で全ての文章を流し込むことが可能です。
3つ目は章ごとの管理が簡単ということです。
インデザインにはマスターページと言う機能が存在します。
こちらの機能は、一度設定したレイアウトを複数のページに反映させられる機能のことを指します。
つまり、マスターページを編集することで、割り振られたすべてのページに変更が反映されるということです。
例えば、柱の名前を変更したいと考えた際、全ページを手動で入力しなおすのは大変ですよね。
こんな時、インデザインであればマスターページの柱を修正するだけで、適用している全ページが自動で同じように変更してくれます。
章ごとにマスターページを作り分ければこのような編集ができるので、非常に便利ですね。
4つ目はアドビ製品との互換性が高いことです。
インデザインはアドビ社が提供しているソフトであるため、フォトショップやイラストレーターなどのアドビ社の他のソフトとの相性が抜群に良いです。
表紙のデザインをこれらのソフトで作成される予定のある方はデータ移動も楽ですので、ぜひインデザインを活用してみてくださいね。
以上のことが、インデザインが小説の原稿作りに適していると言われる主な理由になります。
□インデザインを使う前に決めておくこと
先ほどはインデザインが小説の原稿作りに適していると言われる理由について解説しました。
ここからは、インデザインを使用する前に決めておきたいことをご紹介します。
1つ目は版面です。
版面とは1ページにどのくらいの文字が入っているのか、余白はどの程度あるのかといったことです。
手元にある小説などを参考にして、決めていくことをおすすめします。
ここで読みやすさが左右されるので慎重に決めていきましょう。
2つ目は使用するフォントです。
小説は文字が主体となりますので、やはりフォントは重要です。
最近のフォントであると、しっぽり明朝や三番明朝などのものに人気があります。
有料のものであればリュウミンやヒラギノなどが挙げられます。
ただ、迷った際は、ウィンドウズに標準搭載されている游明朝がおすすめです。
これらのことはインデザインを使用する前にある程度考えておくことをおすすめします。
□基本の設定について
先ほどは使う前に決めておくことをご紹介しました。
ここからは、基本的な設定について解説します。
まず、インデザインを立ち上げて新規ドキュメントを作成しようとすると、判型を選んでいく必要があります。
ここではA5判、新書判、文庫判のいずれかに設定することをおすすめします。
ただ、注意しておきたいのがインデザインでは文庫判が初期設定では用意されていないということです。
加えてインデザインで用意されているサイズは印刷所によっては適合しない場合もあるため注意が必要です。
次に、段落スタイルの設定についてです。
インデザインのデフォルト設定でもある程度のものは用意されていますが、自分で最適な設定を作るのをおすすめします。
はじめに基本文字形式の画面に進み、文字サイズと行送りを基本版面の文字サイズと行送りと同一の値に設定しましょう。
次に日本語文字組版禁則処理の画面に進み、禁則処理を弱い禁則にして、禁則調整方式の項目を、調整量を優先に、ぶら下がりを標準に変えて、加えて、文字組みを先程作成した段落スタイル小説本文に変更しましょう。
以上のような設定を行うことで、細かな調節をできる限り避けられる行組版が完成します。
この他にもインデザインでは様々な項目を自分自身で変更可能です。
色々なことにトライしてみて、ご自身の理想としている版面を実現しましょう。
□まとめ
今回は、インデザインが小説の原稿を書くのにおすすめされる理由について解説しました。
インデザインは小説の原稿作りに向いたソフトであるということを理解いただけたでしょうか。
当社では小説の冊子印刷を承っております。
お客様に納得いただける冊子づくりを徹底的にサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。