小説が好きな方なら1度は、自作の小説を発表して、誰かに読んでもらいたいと思ったことがあるのではないでしょうか。
せっかく時間をかけて、気持ちを込めて作った作品である場合は、より良い状態で見てもらいたいですよね。
今回はそんな方のために小説本を作成する際に気を付けることを解説します。
□小説本ではフォントサイズに注意してください
オフィスソフトである、ワードやエクセルではフォントサイズを表す単位として「ポイント(pt)」が使用されています。
小説本を作成する際に、真っ先に意識すべきことはこの文字のフォントサイズでしょう。
小説本に限らず、文章媒体を自分以外の人に読んでもらうためには視認性や可読性が、重要です。
フォントサイズが小さく、読者に不親切な作品では、どれだけ内容が良くてもなかなか手に取ってもらえないからです。
それでは、小説本に適したフォントサイズを具体的に解説します。
現在の出版において、本文は9ポイントで書かれるのが標準的です。
そのため、小説本や新書の多くもそれにならい、9ポイントが基準となっています。
このサイズなら老眼の方でも、ぎりぎり読むことが可能だからです。
しかし、25年程前はどの出版社も8ポイントが基準でした。
フォントサイズの基準が引き上げられた理由としては、紙の本を読む読者の平均年齢が上がったからです。
また、個人で小説本を作成する際も、9ポイントなら多くの方が読みやすいのではないでしょうか。
□読みやすさと詰め込みの両立を目指しましょう
自作で小説本を作成する際は、一定基準の読みやすさを確保しつつ、文章を詰め込むということも重要になってきます。
例えば、「文字数は多いが、分冊するのは予算的に避けたい」、「ページ数を少しでも減らして、手頃な厚さにしたい」などの希望も文章を適切に詰めることで可能だからです。
しかし、いたずらに文章がみっちりと羅列しているだけの本では、誰も手に取ろうとは思いません。
それでは、読みやすさとはどのようにしたら生まれるのでしょうか。
先ほどは、フォントサイズについて解説しましたが、その次に読みやすさに繋がる要素は行間です。
ワードでは、行間とは、行の中央から次の行の中央までの距離のことを指します。
これは、「文字のサイズ+行と行の間の空白部分のサイズ」と言い換えると分かりやすいかもしれません。
一般的な書籍では、行間は文字の1.5倍から2倍程度が読みやすいと言われています。
そのため、ある程度の読みやすさを確保するには、1.5倍以上は意識した方が良いです。
また、1行の文字数も読みやすさに必要な要素です。
人の目で無理なく読める1行の文字数は43字以下だと言われています。
そのため、作成する小説本のサイズによって、多少の増減はしますが、これ以上の字数にするのは避けたほうが良いでしょう。
本文のレイアウトを決めたら、文字のフォントも考えましょう。
フォントとは、コンピューターで文字を表示するためのファイルのことです。
様々な形があり、日本語のフォントの場合、大きく分けると、ゴシック体・明朝体・その他の3種類です。
以下、日本語のフォントについて解説していきます。
ゴシック体は、線の太さがほぼ一定になっているものを指します。
それに対して、明朝体は横棒が細く、縦棒が太いものを指します。
そして明朝体は、トメやハネ、払いなどの動きも、線の太さで表現していることが特徴です。
しかし、パソコンのディスプレイ上での文章は基本横書きであるため、明朝体の細かい部分はディスプレイに綺麗に描画されません。
上記の理由から、一般的にゴシック体はが標準的なフォントとして使用されて、印刷物の場合のみ縦書きであることが多いので、明朝体が標準的なフォントとして使用されています。
小説本を作成する場合もそれにならい、明朝体で作成するのがおすすめです。
明朝体の中でも特に細身のフォントとしては、以下が挙げられます。
・游明朝Light~Regular(游明朝はRegularでも細め)
・源暎こぶり明朝
・ちくご明朝
・しっぽり明朝Regular
これらを使用すれば、行間を詰めることが可能になるので、更に文章を多く載せられます。
このように、読者が読みやすい範囲の中で、文章を詰めるために工夫できるポイントが存在します。
人に読んでもらうことを意識しつつ、自分の希望を実現することを目指しましょう。
□小説本を作成するには
本文のレイアウトを完成させたら、完成はもう少しです。
小説本を作成するのに必要な、残りの手順を解説します。
*表紙を作成
表紙を作成するには、絵心やデザインセンスが必要だと思われている方は多いでしょう。
しかし、特別なスキルがなくとも、印刷所に依頼をしたり、外注したりすることで、簡単に完成度の高い表紙を作成できます。
予算の余裕がある方はぜひ検討してみてください。
*奥付を作成
奥付は、一般的に本の最後のページに入れるものです。
ここに、本のタイトルや発行日、発行者を入れることが多いです。
ご自身で記載したい情報を選択してください。
*印刷所へ持ちこむ
ご自身でできる作業が終わりましたら、後は印刷所に持ち込みましょう。
当社は、優れた技術とノウハウを持ち合わせているので、発注時に疑問点がありましたら、どうぞお聞きください。
□まとめ
今回は、小説本を作成する際に気を付けるべきことを、ポイントに分けて解説しました。
この記事が、誰かの手元に届いた際に、少しでも良く伝わるための手助けとなれば幸いです。
当社では、皆様の印刷のお悩みを快くお受けしています。
ぜひ、お悩みがあった際にはお気軽にお問い合わせください。