近年ではネット印刷を利用する方が増えてきています。
ネット印刷は近年どんどん便利になっていて、手軽に使えますよね。
しかし、注意点を押さえたうえで入稿データを作成しないと、想像とは違った完成品になってしまう可能性があります。
そこで今回は、illustratorで入稿データを作成する際の作り方と注意点について紹介します。
□illustratorで入稿データを作る際の注意点とは?
1つ目の注意点は、ドキュメントのカラー設定をCMYKに設定することです。
もしカラー設定をRGBにしてしまうと、CMYKに変換されてしまい、イメージとは違った仕上がりになってしまう可能性が高まります。
2つ目の注意点は、画像の解像度を350dpiに設定することです。
解像度がこれよりも低いと、モニターで見た時は良く見えても、出来上がりの解像度が想像以上に悪いと感じてしまいます。
3つ目の注意点は、画像を全て埋め込んだ状態にすることです。
リンク切れになってしまうと、画像が印刷時に抜けてしまいます。
4つ目の注意点は、フォントを忘れずにアウトライン化することです。
PC環境によってフォントが置き換わってしまう可能性があるため、全てのオブジェクトを選択したうえで「書式」から「アウトラインを作成」をクリックし、アウトライン化しましょう。
なおこの際、フォントのサイズも確認することをおすすめします。
サイズが7pt以下だと、一般的に読みにくいとされています。
4pt以下だと、印刷が潰れてしまいます。
5つ目は、トンボと塗りたしを作ることです。
仕上がり範囲と、塗りたし範囲を示す目印がトンボですので、トンボから外側のだいたい3mm程度を背景色と同じ色で塗りたします。
この塗りたしが無いと、ページの四隅に白い部分ができてしまう可能性があります。
塗りたしができているか、確認してから出稿することをおすすめします。
6つ目はドキュメントのラスタライズ効果設定の値を350dpiに設定することです。
この設定値がこれより低いと、ぼかし、光彩、ドロップシャドウなどの効果が荒くなって印刷されます。
7つ目は、使っていないレイヤーや孤立点を削除することです。
印刷エラー予防のために、あらかじめ削除しておくことをおすすめします。
8つ目はオーバープリントの確認です。
オーバープリントとは「下の色を抜いて塗布する」「下の色に重ねて塗布する」などといった具合に、版に対して色を乗せるかどうか製版指定することです。
オーバープリントを指定すると印刷されなくなるので、「ウィンドウ」「属性」からチェックボックスをクリックし、チェックを外してください。
□Photoshopで画像を入稿形式にする際の注意点とは?
Illustratorで入稿データを作成する場合、Photoshopで画像を入稿形式にする方も多いでしょう。
そこで次に、Photoshopで画像を入稿形式にする際の注意点を紹介します。
まずillustratorと同じように、カラーをCMYKに設定します。
そして解像度もillustratorと同じく、350dpiに設定しましょう。
これよりもサイズが小さいと画像が荒く、これよりも大きいと画像が重くなってしまいます。
最後に画像はepsかpdfで保存するようにして下さい。
epsはjpgよりも安定して出力できますが、なるべく高画質で保存するよう注意してください。
□illustratorのパッケージ機能を使う方法について
illustratorには、パッケージ機能が付いています。
これは印刷入稿の際に非常に便利な機能で、入稿に必要なデータを1つのフォルダーにパッケージとしてまとめてくれる機能です。
この機能を使う際の動作も非常に簡単で、ファイルを保存したうえで、ファイルからパッケージを実行するだけです。
こうするとillustratorが配置されたフォントやリンク画像などを1つにまとめ、入稿データとして使えます。
パッケージ機能を使う際の注意点としては、以下の3つが挙げられますので気を付けましょう。
*複製ファイルが作成される
パッケージ機能を使うと、オリジナルのファイルに加えて複製が作成され、1つのフォルダーに集められます。
パッケージを作成後にオリジナルのファイルで修正が行われても、パッケージ内のファイルにはその修正が反映されません。
オリジナルファイルを修正した際には、もう一度パッケージファイルを作成してください。
*Adobe Fontsのフォントはパッケージに収集されない
Adobe Fontsのフォントはパッケージに収集されません。
ただし例外として、オンライン環境では自動で取得できます。
*孫ファイルはパッケージに収集されない
配置のイメージからさらに配置されている「孫ファイル」は、パッケージに収集されないので注意が必要です。
以上が注意点ですが、これらを踏まえたうえでパッケージ機能を活用すれば、スムーズな入稿が可能です。
ぜひ活用してみてください。
□まとめ
今回はillustratorによる入稿データの作り方と注意点、Photoshopで画像を入稿形式にする時の注意点、illustratorのパッケージ機能の使い方について紹介しました。
当社は相談できる冊子印刷通販として、面倒な冊子づくりをサポートいたします。
もし冊子印刷に関してお困りの点やご不明点がありましたら、お気軽に当社までご相談ください。