Wordで文庫本原稿を作成しようとしている方で、Wordの設定にお困りの方はいませんか。
今回はそんな方に向け、Wordで文庫本の原稿を作成する際の、おすすめの設定と見栄えの良くなるテクニック、設定が反映されるか確認する方法を紹介します。
ぜひ参考にしてください。
□Wordで文庫本の原稿を作成する際のおすすめの設定について
*用紙サイズ
文庫本の寸法は、A6サイズが基本です。
そのため文庫本の原稿設定は、A6サイズに収まるように設定します。
1.「レイアウト」タブの「文字列の方向」を縦書きに設定する
2.同タブの「印刷の向き」を縦に設定する
3.同タブの「サイズ」をA6に設定する
*余白の設定
次に余白を設定します。
余白サイズは出版社によっても異なるので、自由に決めて構いません。
余白を調整する際は「余白」のタブから数値を調整してください。
断ち切りを設定している場合は、その分の余白も設定します。
また、とじしろを設定している場合は、「見開きページ」に設定し、とじしろ位置が入力不可の状態にしましょう。
*本文の入力
本文を執筆する際はWordにベタ打ちするのではなく、他の場所で書いたものをコピペすることをおすすめします。
理由としては、Wordで執筆を進めると設定が途中で変わってしまうリスクがあること、コピペした方がミスを発見しやすいことが挙げられます。
*フォント・行数・文字数の設定
まず文字数の設定は、ページ数と視認性の兼ね合いを意識しましょう。
1ページに多くの文字を入れればその分ページ数を短縮でき、印刷にかかるコストを下げられます。
しかし視認性が下がり、読みにくい文庫本になってしまう可能性が出てきますので、注意が必要です。
フォントの変更は、全ての文字を選択したうえで「フォント」から行います。
行数や文字数の設定を行う前にフォントやフォントサイズを確定させると良いでしょう。
フォントを選ぶ際は、縦書き対応か、特殊文字対応かなどの点を確認するようにしてください。
特に濁点の付いた文字やダブルダッシュを使った文章を使われる方は、そのあたりにも注目して選ぶと良いでしょう。
フォントの設定が終わったら、行数や文字数を変更します。
「レイアウトタブ」の「ページ選択」から「文字数と行数」タブを開き、「文字数と行数を指定する」設定に変更してください。
そうすると文字数と行数の数値を変更できるようになるので、意図した行数・文字数の設定になっているか確認してください。
まれにページ設定で指定した数値が反映されていないことがありますので、念のため確認しておくことをおすすめします。
□文庫本の原稿の見栄えを良くするためのテクニックとは?
次に文庫本の原稿の見栄えが良くするうえで便利なテクニックを紹介します。
1つ目は、段落の字下げを一括して行うテクニックです。
1つ1つ段落のはじめを字下げする方もいらっしゃいますが、Wordはインデントの設定変更を行うことで、全ての段落を一括で字下げできます。
ぜひ設定変更を行い、字下げを楽に行ってみてください。
2つ目は数字や英字を横書きにするテクニックです。
縦書きで原稿を書いていると、数字と英字が横向きになって違和感を感じてしまいますよね。
このような場合、対象部分に「縦中横」を適用しましょう。
半角の文字だけを横書きにできるため、違和感が無くなります。
3つ目はルビを振るテクニックです。
漢字にルビを振る際、ルビの一部が切れてしまったり、ルビを振った部分の行間が開いてしまったりといった体裁崩れが発生する場合があります。
これを防ぐには行間を固定値で指定し、フィールドを表示したうえで「hps」「up」の数値を変更してください。
4つ目は、ヘッダーに章のタイトルを挿入するテクニックです。
各章に見出しスタイルを適用し、ヘッダーにフィールドを入れます。
□原稿が読みやすいかどうか確認する方法について
ここまで文庫本の原稿を作成する際のおすすめの設定と、見栄えを良くするテクニックを紹介しました。
しかし、どんなに設定を工夫しても「実際印刷してみたら想像とは違った」という失敗を経験される方は一定数出てきます。
このような失敗を防ぐためには、冊子印刷の段階に入る前に、文庫本の試し刷りを行うことをおすすめします。
試し刷りをする際は、自宅やコンビニのプリンターで印刷するよりも、印刷所に1冊だけ印刷してもらうと良いでしょう。
時間や手間を短縮できるだけでなく、完成により近い印刷ができ、失敗を発見しやすくなります。
当社に文庫本の冊子印刷をご依頼いただけた場合、無料で3回まで完成本サンプルを試し刷りできます。
文庫本の作成を検討されている方は、ぜひ当社にお任せください。
□まとめ
今回はWordで文庫本の原稿を作成する際の、おすすめの設定と見栄えの良くなるテクニック、設定が反映されるか確認する方法を紹介しました。
紹介した設定で文庫本の作成を進め、原稿に関するトラブルを防ぎましょう。
文庫本原稿や冊子印刷に関して何か分からないことがある方は、お気軽に当社までご相談ください。