業務内容を引き継ぐときに便利なのが、社内マニュアルです。
社内マニュアルがあると、業務を進める手順を統一でき、誰もが一定の品質を保ちつつ効率よく業務ができます。
そこで今回は、社内マニュアル作成のメリット、作り方を説明します。
見やすいマニュアルにするコツも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
□社内マニュアルを作成するメリットとは?
社内マニュアルを作成することには、2つの大きなメリットがあります。
1つ目は、作業工数を削減し、業務効率の向上につながることです。
業務の流れをマニュアル化することで、イレギュラーが発生しない限りはマニュアルに記載されている手順に沿って進めていくことで、効率よく業務を行えます。
そのため、経験がなくても業務を行えます。
また、マニュアルを準備しておくと、教育や指導にかかる管理コストの削減、そして全体の作業工数を減らすことにつながります。
2つ目は、業務品質の維持、向上ができることです。
マニュアルを作ることで、各業務を誰もが行えるようになり、業務が標準化されます。
そのため、業務の担当者が変わっても、提供する商品やサービスの質を一定に保つことが可能になります。
また、基準を設けることで各人の達成度を明確にでき、指導や評価を行うマネジメント職にとっても役立つでしょう。
□マニュアルの作成手順とは?
マニュアルの作成には、6つのステップがあります。
1つ目は、スケジュールを決めることです。
業務の難易度が高いほど、マニュアル作成にかかる時間も長くなりやすいです。
余裕を持った作成スケジュールを立てましょう。
2つ目は、マニュアルの読み手を想像し、マニュアルの工夫点を決めることです。
例えば、新入社員が読み手のマニュアルなら専門用語の多用を避ける、読み返しやすいようにインデックスをつける、などの工夫が必要になります。
3つ目は、マニュアルのフォーマットを決めることです。
文字による説明が多い場合はワード、図表を多く用いている場合はエクセルが適しています。
4つ目は、マニュアルの要点を記載することです。
読み返しやすいように、どこに何が記載されているのか、要点を記載しましょう。
5つ目は、手順の目的、理由を記載することです。
特に新入社員向けのマニュアルの場合は、当たり前のビジネスマナーなども詳しく記載し、マニュアルの中に「不明点」が極力含まれないようにしましょう。
6つ目は、図表の挿入です。
文字だけでは理解が進まないこともあります。
見やすいマニュアルにするために、図表や吹き出しも使うといいでしょう。
□マニュアル作成のコツは?
読みやすいマニュアルを作るために押さえておきたいポイントを7つ紹介します。
1つ目は、テーマを明確にすることです。
マニュアル作成の目的は業務効率を上げることです。
伝えたいこと、説明したいことを明確にし、それを読み手が理解しやすいように構成やデザインを工夫しましょう。
2つ目は、読み手のレベルに合わせた内容、文体にすることです。
先述したように、新入社員が読み手のマニュアルの場合は、専門用語の多用は避けましょう。
対象によって、どこから説明をする必要があるか、専門用語をどれだけ使えるかなどが変わってきます。
読み手の視点に立ち、内容が難しくなってしまうことを防ぎましょう。
3つ目は、要点となる部分を明確にすることです。
マニュアルの内容には、あいまいな表現は用いず、明確に言い切りましょう。
あいまいな表現の箇所があると、読み手の理解が進みません。
本当に伝えたいことを、ポイントを押さえて書くことが大切です。
4つ目は、階層構造を意識することです。
業務は、階層に分かれています。
階層構造とは、手順を重ねていくことで目的の作業の実現につながる構造のことです。
複雑な業務は階層構造を意識したマニュアルにすることで、必要な作業手順が見つけやすいです。
5つ目は、検索しやすくすることです。
見出しやタイトルに適切なキーワードをつけることで、どこに何が書かれているかわかりやすくなり、必要な内容にたどり着きやすくなります。
インデックスをつけるのも1つの方法です。
読みやすいマニュアルにするために、検索のしやすさを意識しましょう。
6つ目は、図やイラストを使うことです。
文章ばかりのマニュアルは読みにくく、読み手の理解が進みにくいです。
図やイラストを使用し、視覚的な理解ができるようにしましょう。
7つ目は、完璧なマニュアルを作ろうとしないことです。
マニュアルは一度作成すれば終わりではなく、実際に使用しながら、内容の更新が必要です。
□まとめ
社内マニュアルは、業務効率の向上、業務品質の向上に役立ちます。
読み手のレベルに合わせた文章にすること、要点を明確にすることなどを意識して、マニュアルを作成しましょう。
当社には冊子づくりを20年以上行う経験豊富な専門家が在籍しています。
冊子についてのお悩みは、ぜひ一度当社にご相談ください。