業務の経過や結果を共有するときに欠かせないのが、報告書です。
報告書の内容は、わかりやすく、簡潔に書く必要があります。
しかし、わかりやすく書けない、作成が遅れてしまう、というような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、報告書の基本的な構成、わかりやすい報告書の作り方を紹介します。
□報告書とは?
報告書とは、業務で発生した特定の事柄を、書面で報告するためのものです。
社内向けに作る報告書は、情報共有により以降の営業活動に活かすことを目的としています。
また、社外向けに作る報告書は、取引先との信頼関係を構築、維持することを目的としています。
報告書と似ているものに、レポートがあります。
報告書とレポートの違いは、主観的視点の有無です。
報告書は客観的な事実を記載するものである一方、レポートは客観的な事実に加え、主観的な事実の記載も求められます。
□報告書の基本構成とは?
報告書の基本的な構成には、2つのポイントがあります。
1つ目は、「評題・要旨・詳細」の3層構造を使って書くことです。
標題とは、報告書の内容を一言でまとめたものです。
要旨とは、報告書の内容について要素ごとにまとめた、詳細の要約をしたものです。
詳細とは、その報告書を通して伝えるべき事柄のすべてです。
まず詳細を書き、要旨、標題の順で書くと書きやすいです。
詳細を最初に書いて「この報告書を通して伝えるべきことは何なのか」をしっかり把握することで、標題、要旨を書きやすくなります。
2つ目は、客観的な事実と所見・所感を区別して書くことです。
客観的な事実は、データや起きた出来事をそのまま記載します。
一方で所見・所感を書くときは、思ったことをそのまま記載してはいけません。
なぜそういう考えを持ったのか、その考えの根拠は何なのかを、事実に基づいて、論理的に示しましょう。
また、報告書作成の目的、その提出先によっては、所見・所感の記載が不要なこともあります。
そのため、報告書を作成する際は所見・所感が必要なのかの確認を忘れないようにしましょう。
□分かりやすい報告書の作り方とは?
分かりやすい報告書を作成するためのコツを2つ紹介します。
1つ目のコツは、客観的な事実を正確に書くことです。
そのために意識すべきポイントが4つあります。
1つ目は、5W1Hです。
5W1Hとは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(だれが)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どうやって)のことです。
これらがあいまいにならないように注意して書くことで、正確な事実を伝えられる文章になります。
2つ目は、数値を用いて具体的な記述をすることです。
「大勢」や「多くの」、「たくさん」などのあいまいな表現を使うことは避け、具多的な数値で表現しましょう。
数値を用いることで、根拠のある報告書になります。
3つ目は、主語を「私」ではなく「物事」にすることです。
主語を「私」にすると、記載内容が主観的事実であると捉えられてしまい、報告書の役割を果たさなくなります。
4つ目は、強調表現を安易に使わないことです。
「絶対」や「必ず」などの強調表現は、不当な表現やあいまいさにつながる可能性があります。
そのため、強調表現を使いたい場合は、本当にその強調表現が必要なのか慎重に検討しましょう。
2つ目のコツは、素早く理解できるように書くことです。
素早く理解できる報告書を書くために意識すべきポイントが5つあります。
1つ目は、わかりやすい単語を使うことです。
読む人に合わせて、専門用語や難しい熟語を避けるようにしましょう。
2つ目は、箇条書きを活用することです。
複数の項目を記載する場合、箇条書きを使うことで内容が視覚的に理解しやすくなります。
3つ目は、一文を長くしすぎないことです。
区切りのない文章は読みにくいです。
そのため、「~ので、」や「~ため、」という言葉で文章を長くしないようにしましょう。
また、一文を60字以内で書くように意識することをおすすめします。
4つ目は、主語のすぐ後ろに読点を打つことです。
例として、次の2つの文章を比べてみてください。
今回の研修では業務内容について、より理解を深めることができました。
今回の研修では、業務内容についてより理解を深めることができました。
主語のすぐ後ろに読点が来ている下の文章の方が、何について述べた文章なのかが明確で、わかりやすくなっています。
5つ目は、理由・条件・目的の後に読点を打つことです。
理由・条件・目的の後に読点が来ることで、「理由・条件・目的」と「結果」の区別が視覚的にできるため、理解しやすい文章になります。
□まとめ
報告書を作成する上で一番大切なのは、客観的な事実を、読み手がわかりやすいように簡潔に記載することです。
基本構成や文章表現など、わかりやすさを意識して書きましょう。
当社は、20年以上の経験を持つ専門家が在籍する、冊子印刷の専門会社です。
報告書の冊子印刷は、ぜひ一度当社にご相談ください。