イラストレーターで原稿を作成するやり方を知りたいという方は多いと思います。
イラストレーターを使うにあたって注意すべきポイントもいくつかあるので押さえておきましょう。
今回は、イラストレーターで原稿を作成する前にやっておくべき設定について、原稿作成時に注意したいポイントについて、そして原稿の保存方法を紹介します。
□原稿作成前にやっておくべき設定について
イラストレーターで原稿を作成する際には、初めにトンボを設定する必要があります。
トンボとは、トリムマークとも呼ばれ、印刷時に断裁部分をハッキリさせるために必要なしるしのことです。
内トンボが仕上がり線を示し、基本的に3ミリの間隔を開けて外トンボが示されます。
この内トンボと外トンボの間は裁ち落としのための塗り足し部分になります。
トンボが設定されていないと、断裁位置が分からないためデータ不備として印刷作業に進めないので注意しましょう。
トンボを設定する際は、最前面の上に配置して、他のオブジェクトで隠れてしまわないようにすることがポイントです。
イラストレーターでは、すでにトンボが設定された無料テンプレートを公開していますので、原稿を作成する際はぜひご活用ください。
□イラストレーターでの原稿作成時に注意したいポイント
イラストレーターで原稿を作成する前にやるべき設定についてお分かりいただけたところで、ここからは原稿作成時に注意したいポイントについていくつか紹介します。
1つ目は、画像はリンク配置にすることです。
画像を載せる際は、埋め込みではなく、リンク配置で入稿するのが一般的です。
そして、画像リンクが切れていないか確認するようにしましょう。
入稿用の画像はAIデータと同じフォルダに入れておくとリンク切れを防げるので、まとめて保管しておくのがおすすめです。
2つ目は、ガイドを消去することです。
完成させる際にはガイドは消去しておきましょう。
「表示」、「ガイド」、「ガイドを消去」の順にクリックしていくとガイドを消去できます。
3つ目は、ロックを解除することです。
目隠しをしたまま入稿すると、印刷時に表示されてしまう可能性があります。
そのため、ややこしいデータにならないように事前に不要なデータは削除しておきましょう。
ロックの解除方法は、「オブジェクト」から「すべてをロック解除」をクリックで解除できます。
4つ目は、余分なパスを削除することです。
原稿外に余分なパスがある場合は、原稿サイズが変わってしまうことがあります。
そのため、オブジェクトから余分なポイントをクリックして余分なパスは削除するようにしましょう。
5つ目は、スウォッチを消しておくことです。
スウォッチパレットのカラータイプで、スポットカラーや特色を使用している場合は、印刷物に大きな影響が出ることがあります。
上記のものを使用していない場合は問題ありませんが、使用している場合は消しておくのが好ましいです。
6つ目は、罫線を線にすることです。
罫線が塗りの状態で設定されている場合は印刷されないので、設定を線に変更しましょう。
また、罫線が0.08ミリ以下で印刷すると細すぎて切れてしまう可能性があるので気を付けましょう。
7つ目は、インクを確認することです。
黒文字で印刷する場合は、リッチブラックになっていないか確認しましょう。
特に両面印刷の場合は、カラーがのりすぎると裏映りの原因になるので、インクは最低限に抑えることが大切です。
8つ目は、オーバープリントになっていないか確認することです。
意図していないオーバープリントは大きなミスにつながる恐れがあります。
そのため、オーバープリントプレビューで確認するようにしましょう。
黒の場合は、見た目が変わらないので、ウィンドウから属性で確認してください。
□イラストレーターで作成した原稿の保存方法
イラストレーターで作成した原稿の保存はEPS形式にすることをおすすめします。
EPS形式で保存する場合は、「Photoshop EPS」にラスタライズしたデータで入稿するようにしましょう。
もしも、「Illustrator PDF」を利用する場合は、PDFデータを圧縮する際に、ダウンサンプルをしないという設定で入稿してください。
データを保存する際は、ファイル名・フォルダ名をつけて保存しましょう。
このとき、記号・ひらがな・カタカナ・漢字・全角英文字は使わないようにしてください。
これらを使ってしまうと、文字化けしてファイルが開かなかったり、画像リンクが切れたりするので注意が必要です。
名前をつける際は、半角英数字で10文字以上の名前をつけるようにしましょう。
□まとめ
今回は、イラストレーターで原稿を作成する前にやっておくべき設定について、原稿作成時に注意したいポイントについて、そして原稿の保存方法を紹介しました。
イラストレーターで原稿を作成する場合は、初めにトンボを設定する必要があります。
そして、原稿作成時は本記事で紹介した注意点を参考にしてみてください。
イラストレーターでの原稿作成についてお困りのことがあればお気軽に当社までご相談ください。
