社内マニュアルをわかりやすくする作り方のコツを紹介します


業務を効率化させたい、というときには、業務マニュアルがおすすめです。
業務マニュアルがあると、教育の手間が省け、とても効率が上がります。
そこで今回は、わかりやすい業務ポイントの作成ポイント、運用のポイントなどを紹介します。

□わかりやすいマニュアルのために押さえておきたいポイントとは?

業務マニュアルを作るのであれば、わかりやすさを意識することが重要です。
ここでは、わかりやすいマニュアルをつくるために押さえておきたいポイントを6つ紹介します。

1つ目は、マニュアル全体を通して、目的を明確にすることです。
何の業務についてのマニュアルなのか、という全体を通しての目的はもちろん、作業1つ1つの役割、目的を明確に記載するようにしましょう。

2つ目は、5W1Hを意識して文章を書くことです。
5W1Hとは、「Who(誰に)」「When(いつ)」「Where(どこで)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どのように)」のことです。
この5W1Hを意識して文章を書くことで、説明が簡潔に、わかりやすいものになります。

3つ目は、読みやすさ・見やすさを常に考えることです。
重要な部分は文字装飾をしたり、作業数が多い業務には箇条書きを取り入れたりすると読みやすくなります。
また、文章だけでなく画像や図表を取り入れることで、視覚的に業務を覚えられます。

4つ目は、トラブルを共有することです。
過去のトラブル事例をマニュアルに記載して共有することで、同じミスを防ぐことにつながります。
また、マニュアルは更新が重要ですので、わかりにくい点や間違った記載があった場合は、共有するようにしましょう。

5つ目は、誰が読んでも理解できるような書き方をすることです。
マニュアルの作成担当者は、業務に対して十分な知識を持っているでしょう。

しかし、新人や代理で業務を行う人など、専門用語を理解していない人もマニュアルを使用します。
そのため、専門用語を使うときは注意書きを使ったり、難しい言い回しは避けたりという工夫をしましょう。

6つ目は、業務の判断基準を明確にすることです。
しっかりやる、完璧に行う、などの曖昧な記載は避け、可能であれば数値を用いた達成目標を設定しましょう。

□マニュアルの運用において意識したいポイントとは?

マニュアルは、作って終わりではありません。
常にわかりやすいマニュアルにしておくための運用のポイントを3つ紹介します。

1つ目は、マニュアルがどこにあるかを明確にすることです。
必要な時に社員がすぐマニュアルを確認できるように、どこにあるのかを常に共有しましょう。

2つ目は、定期的な見直しを行うことです。
マニュアルは、一度作ったら完成ではありません。
マニュアルを使う人たちの声を反映させ、最新・最善のものにアップデートしていきましょう。

3つ目は、常に最新版がどれなのか、わかるようにしておくことです。
マニュアルの見直し・更新は重要ですが、その頻度が高すぎても社内の混乱につながります。
そのため、更新期間を決め、最新版がわかるよう、更新年月日を記載するといいでしょう。
また、どの部分を更新したのかわかるように文字の色を変える、といったこともおすすめです。

□NGなマニュアルの書き方とは?改善方法も解説

わかりにくい、NGなマニュアルの例を2つ紹介します。

1つ目は、画像を使いすぎている例です。
先ほど、わかりやすいマニュアルにするには画像を活用するといい、ということを紹介しました。

しかし、画像の使い過ぎは逆にわかりにくいマニュアルになってしまいます。
なぜなら、画像は視覚的に、瞬間的に情報を伝えることはできますが、一度で伝えられる情報量はあまり多くありません。
そのため、その画像で何を伝えたいのか、その画像があらわす動作のポイントは何なのか、記載することが必要です。

2つ目は、1つのマニュアルに複数の作業が詰め込まれている例です。
異なる作業は異なるマニュアルに分けて記載しましょう。
例えば、レジでの会計方法についてのマニュアルであれば、商品の読み取りや電子マネーでの会計の方法など、分けてマニュアルを作成しましょう。

1つ1つの業務は工程・作業・動作のかたまりです。
マニュアルを作成するときは、このかたまりを意識して工程単位でマニュアルを分けていくと作りやすいでしょう。
また、作業が複雑な業務に関しては、作業ごとにマニュアルを変えることもあるかと思います。
そのような場合は、同じ業務に関するマニュアルを一緒にまとめ、関連をわかりやすくしましょう。

□まとめ

業務マニュアルは、わかりやすくすること、常に更新することが重要です。
わかりやすいマニュアルにするために、5W1Hを意識した文章にすること、画像や図表を活用すること、工程・作業・動作のかたまりを意識するといいでしょう。
更新するときには、わかりにくい点や間違いを共有してもらうこと、更新した部分をわかりやすくすることを通して、意味がある更新にしましょう。