卒業文集は学校生活の思い出をギュッと詰め込んだ大切な冊子になります。
そのため、「生徒にどんな風に書いてもらおう」「どんな製本方法を選ぼう」とお悩みの先生方も多いでしょう。
そこで本記事では卒業文集の書き方の指導方法とオススメの製本方法をご紹介します。
一生の思い出になるような文集作りができますので、ぜひ参考にしてくださいね。
□卒業文集の書き方指導の方法を解説します
卒業文集の書き方指導をするにはどうすれば良いのでしょうか。
ここではいくつかのポイントを解説します。
1つ目は意欲づけです。
卒業文集の特徴を伝えましょう。
小学校で書く最後の長い文章や、一生に残る作文、友達や家族も読むなど、卒業文集の重要性を伝えるようにすると子どもたちは丁寧に書くよう、意識するでしょう。
2つ目は題材を教えることです。
子どもたちに「大まかな内容を考えておいてください」と伝えておき、数日待ちます。
内容としては将来の夢や小学校での思い出などが良いでしょう。
3つ目は取材です。
題材を伝えてから数日が経ったら、もう少し詳しく何を書くのかを考えてもらいましょう。
仮に思い出を書く場合、考えられる悪いケースは移動教室の作文のような文章になってしまうことです。
出来事をただただ詳しく書いているだけでは、どの子どもの作文も似たり寄ったりになってしまうでしょう。
そこで、どうして移動教室のことを書きたいと思ったのかを考えるように指導すると、その子らしい作文に仕上がります。
4つ目は構成です。
基本的な構成は「はじめ」「なか」「まとめ」の3つで、それぞれのセクションで何について書くのかを考えてもらいましょう。
例えば思い出をテーマにしたとすると、1番の思い出、2番の思い出、3番の思い出と順番に並べるのも良いです。
5つ目は記述です。
これは文章全体の書きやすさに直結するため、しっかりと考えてもらう必要があります。
例えば、「中学生になったら水泳部の活動を頑張る」という書き始めにしてしまうと、残りの文章量にもよりますが、後半の内容が苦しくなってくるでしょう。
そのため、最初はできるだけ大きく書いてもらいましょう。
また、習った漢字はひらがなで書かないように注意しましょう。
後から清書をする際に直そうとすると文字数について、厄介な問題が起きます。
もともと4文字だった平仮名が2文字の漢字になると、間違いの原因になってしまうでしょう。
□書き出しを工夫すると魅力的な文章になります
生徒に卒業文集の書き方を指導する際に意識していただきたいことを紹介しました。
最後の5つ目のポイントでも解説したように、文章の書き出しは非常に重要です。
オススメの書き始め方を以下に示します。
・会話文から始める
・動きのある言葉から始める
・様子を表現することから伝える
・気持ちから始める
・書きたいことのクライマックスから始める
・名詞から始める
また、タイトルに関しては文章を書き終わってから考えると良いでしょう。
タイトルは文章全体をまとめる働きをもち、書き終わってからの方が思い浮かびやすいからです。
先ほどご紹介した書き出しの工夫もタイトル作りに活かせるのでぜひ意識してみてください。
□卒業文集にオススメの製本を解説
文集の製本には、無線綴じをオススメします。
掲載する分量にもよりますが、生徒全員の思い出を載せた卒業文集は数十ページに及ぶこともあるでしょう。
無線綴じはこのようなページ数が多くなる場合でも問題なく製本でき、丈夫な冊子に仕上がります。
逆にページ数が20ページから30ページ程度なのであれば、中綴じという方法を選択しても良いかもしれませんね。
無線綴じとは本文ページを重ねて糊で綴じ、表紙を被せてつける方法です。
中綴じは見開きページを2つ折りにして真ん中をホッチキスで綴じる方法です。
少ないページでも対応している点が特徴的です。
では、卒業文集にはどんな用紙を使うべきなのでしょうか。
卒業文集の表紙には重量感や高級感を演出できる厚手の用紙がオススメです。
カラー対応したコート紙というのが良いでしょう。
これはツヤツヤとした光沢のある用紙で、カラー印刷や写真の印刷も問題なくできます。
そのほかには表面に特殊な加工が施されているレザックや、色付きの用紙である色上質紙なども高い人気を誇っています。
本文の用紙には、文字が読みやすくページがめくりやすい上質紙が良いでしょう。
これは書籍や書類のような印刷物に幅広く使われており、文集作成の際にも最適です。
丈夫で破れにくいですし、筆記性も高いので寄せ書きページも作りやすいでしょう。
また、印刷されたページは質感があり、上品な印象も強いです。
このような特徴を持ちながらも価格もリーズナブルで手を出しやすいです。
□まとめ
卒業文集の書き方の指導方法とオススメの製本方法をご紹介しました。
どのように生徒に文集を作ってもらえば良いのか、イメージが湧いたでしょうか。
製本方法は無線綴じがオススメで、表紙にはコート紙、本文には上質紙を使うと良いでしょう。
また、今回ご紹介した9つのステップで、思い出に残る文集を作ってもらってくださいね。