社外向けの経緯報告書の書き方は?押さえるべきポイントも紹介します


業務中にトラブルや事故などの問題が発生したら、経緯報告書を書く必要があることも。
社外向けに経緯報告書を書かなければいけない場合、クライアントやお客様も被害を受けている可能性があるため、謝罪の気持ちを伝える書き方を身に付けなくてはなりません。
そこで今回は、社外向けの経緯報告書の書き方を書く時のポイントとあわせて紹介します。

□経緯報告書とはどういう書類なのか?

経緯報告書とは、経過報告書とも呼ばれる、業務中で起こったミスやトラブルについて報告する書類のことで、関係者向けに経緯や経過を伝えます。
問題を解決する前に、ミスやトラブルを迅速に報告するためにあります。

社内向けのものは、ミスやトラブルの影響が自社で完結する場合に、社外向けのものは、自社以外の取引先にも影響が及ぶ場合に用いられます。
今回の記事では社外向け経緯報告書について説明します。

他にも、経緯報告書と間違えられることが多い、顛末書という書類があります。
ミスやトラブルが解決する前の対処中に作成する書類が経緯報告書であり、解決後に作成する書類が顛末書です。

□社外向けの経緯報告書はどう書く?書き方を紹介します

社外向けのものは、クライアントやお客様に向けたものであるため、社内向けのものに比べて挨拶が長くなりやすいですが、情報を読みやすくするために簡潔にまとめるのをおすすめします。

社外向けの経緯報告書の場合、自社の秘密を守る必要もあるため、どこまで情報を公開していいのか、確認を取りつつ作成しましょう。
また、ミスやトラブルの内容や原因の他に、謝罪や再発防止に関して明記する必要があります。

*経緯報告書を社外向けに書く場合に記載するべき項目とは?

また、経緯報告書を書く場合、必ず記載しなければいけない6個の項目について紹介します。

1つ目に、謝罪文です。
トラブルや事故によって、クライアントやお客様に損害を被らせる可能性が少なからずあるため、必ず記載しましょう。

2つ目に、作成日と作成者です。
トラブルや事故が発生してからどれくらいの期間が経過してから報告書を作成したのかについて、経緯報告書の責任の所在を明らかにするために記載します。

3つ目に、発生日と発生場所です。

4つ目に、内容についてです。
ここでは、実際に起こったトラブルや事故についての被害を明記します。

5つ目に、現状と経過についてです。
現状の部分では、作成日時点でトラブルによる被害をどのように解決しているのかを記載します。
経過の部分では、解決した現状、または解決している現状までにいたる対応について書きます。

6つ目に、原因と対策です。
トラブルが発生した原因について、様々な原因について明記します。
対策では、今後トラブルや事故が起きないようにするため、現段階で導入済みか導入予定のシステムや対策法を記載します。

□社外向けの報告書をわかりやすくするには?

社外向けの報告書をわかりやすく書くための、5つのポイントを紹介します。

1つ目に、客観的な事実のみを伝えることです。
経緯報告書には、意見や感想ではなく、トラブルの事実とその原因、解決方法のみを簡潔に書く必要があります。

2つ目に、原因と対策を明記することです。
経緯報告書の目的は同様のトラブルの再発を防ぐことであり、そのためにトラブルの原因と対策を記載する必要があります。
原因が不明である場合、原因を特定するための調査方法が違ったり、調査に高い質が必要であったりすることがわかるため、原因が不明であることも明記しましょう。

3つ目に、5W1Hに沿って作ることです。
経緯報告書に漏れがあるとトラブルについて正確に把握できないため、再発を防げる可能性が減ってしまします。
そのため、「いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように」を示す5W1Hを意識して作成するのをおすすめします。

4つ目に、文章とレイアウトを簡潔にすることを意識することです。
経緯報告書は、一目見るだけで内容を把握したり、得たい内容がどこに書かれているかをすぐに確認したりできる必要があります。
そのため、作成の前段階で文章とレイアウトを箇条書きやリストを用いて簡潔にまとめるといいでしょう。

5つ目に、迅速に作成し、提出することです。
トラブルを解決するためには現状把握をする必要があるため、速やかな経緯報告書の提出が求められます。
特に社外向けの経緯報告書は少しでも遅れてしまうと、自社に対する信用がなくなってしまう可能性があるため、迅速な対応を心がけましょう。

□まとめ

今回は、社外向けの経緯報告書の意味と書き方、書く時のポイントについて紹介しました。

社外向けの経緯報告書は、業務中のトラブルや事故が自社以外のクライアントやお客様に影響を及ぼす場合に書く、トラブルについて迅速に報告するためのものです。
必ず書かなくてはいけない6つの項目があり、また、理解してもらいやすくするためのポイントもあります。

経緯報告書を書くには多くのするべきことがあるため、今回の記事を参考にしてください。