企業や行政といったさまざまな団体が定期的に発行している会報誌。
せっかく発行するのであれば、会報誌を受け取る人に毎回楽しんで読んでもらえる会報誌にしたいですよね。
そこで今回は、会報誌はどのような役割を担っているのか、そして受け取る方に読んでもらえる会報誌を作成するためのポイントについて紹介します。
□そもそも会報誌は必要?
会報誌は内容の企画から執筆、必要な写真の撮影など、1回の作成に結構な労力が必要になります。
それでも、会報誌にはその労力を超えるメリットがあります。
具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
1つ目は、顧客との関係を深められる点です。
企業にとって顧客に商品やサービスを継続的に購入・利用してもらえるかどうかが、存続に関わる重要事項になります。
顧客との関係を維持するツールには、チラシやダイレクトメールなどがありますが、厳選した情報を記載した会報誌には優良顧客の維持に加え、増加させる効果があります。
また、学校や行政においても、関係者に有益な情報を伝えることで信頼関係が生まれます。
普段は直接顔を合わせる機会がないからこそ、会報誌を通してコミュニケーションをとることをおすすめします。
2つ目は、ブランド力を強化できる点です。
「ここの顧客でよかった」「これからもずっとここの商品・サービスを購入したい」と思ってもらうには、高いブランド力が必要です。
会報誌の作成段階で綿密に企画を行うことで、競合との差別化ができ、ブランド力を高められます。
実際に、会報誌をどのように使えばブランド力を強化できるのでしょうか。
具体例を紹介します。
*通信販売を専門に扱う企業
実店舗を持たずに通信販売のみを行う企業は、販売者と購入者が接触する機会が少なく、ブランディングが難しいです。
商品の発送の際に会報誌を同梱することで、企業や商品の情報を顧客に伝えていきましょう。
また、過去に商品を購入してくれた顧客に定期的に会報誌を送ることも効果的です。
*旅行会社
旅行会社といっても、企業ごとにサービスの特徴は異なります。
価格の安さが特徴の場合は安いプランの情報を提供する、高級感が特徴の場合はラグジュアリー感を意識して著名人のエッセイを掲載するというように内容を変え、ブランディングを行っていきましょう。
*大学
在校生が行っている活動や卒業生の活躍、教授陣の研究成果などで大学のブランドが決まります。
大学の良さをアピールできる会報誌を作りましょう。
□読んでもらえる会報誌の作り方は?作成のポイントを解説
受け取った方に読んでもらえる会報誌を作るために意識したいポイントが6つあります。
・目的、課題を明確にする
・2つの目線から考える
・個性を出す
・読みやすさを意識する
・費用対効果を考える
・読者の声を掲載する
1つ目は、目的、課題を明確にすることです。
企画の段階でまず考えたいのが、会報誌のコンセプトと、誰に・どのような情報を伝えたいのかということです。
この2点を明確にすることで、会報誌の軸が決まります。
誰に・どのような情報を伝えたいのかという点は、年代や購入単価から顧客を絞っていくことで、具体的に方向性を決められるでしょう。
2つ目は、2つの目線から考えることです。
2つの目線とは、「発信者目線」と「顧客目線」です。
発信者目線のみで考えると、宣伝や押し売りがメインの会報誌になってしまいます。
また、読者目線のみで考えると単なる読み物になってしまいます。
顧客との関係を深め、加えて商品やサービスの情報を伝えることが会報誌の目的であることを忘れないように、2つの目線から企画を立てていくようにしましょう。
3つ目は、個性を出すことです。
会報誌でブランディングを行うために、個性を伝えられるテーマを選ぶことが重要です。
取材を行ったり、写真の取り入れ方を工夫したりすることで個性を出せます。
また、使う色や字体でも印象を変えられます。
4つ目は、読みやすさを意識することです。
会報誌を受け取った方が読んでくれるかどうかは、キャッチコピーで決まります。
最初に目に入るのはキャッチコピーなので、そこで心をつかめれば、会報誌の中身を読んでもらえるのです。
5つ目は、費用対効果を考えることです。
会報誌の作成において、費用は無限ではありません。
掲載する情報に優先順位をつけ、情報の取捨選択を行いましょう。
6つ目は、読者の声を掲載することです。
顧客との間に信頼関係を築くには、一方的な情報発信ではいけません。
会報誌を通して会話のキャッチボールをするために、読者へのインタビューコーナーを設けたり、投稿を取り上げたりして読者に寄り添いましょう。
□まとめ
会報誌の発行には、顧客との関係を深め、ブランド力を強化できるという効果があります。
また、読んでもらえる会報誌にするには、目的と課題を明確にすることや発信者と顧客の2つの目線から考えて企画することなどが重要です。