原稿を作成する際、どのような方法で作成しているでしょうか。
イラストレーターで効率よく原稿を作りたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、イラストレーターの初期設定方法と、原稿を作成する際の注意点や確認するべきポイントをご紹介します。
イラストレーターの利用を考えている方は要チェックです。
□忘れてはいけないイラストレーターの初期設定を紹介
イラストレーターで原稿を作成するには、まず初期設定をする必要があります。
イラストレーターで入稿する場合は、トリムマーク(トンボ)を必ず作成しましょう。
トリムマークとは、印刷をするとき、断裁位置を明確にするために必要なしるしのことです。
トリムマークがないと断裁位置がわからないため、データ不備となって印刷できません。
ここでは、加工のない1枚ものを作成する場合の初期設定方法をご紹介します。
イラストレーターの基本的な初期設定の手順は以下の通りです。
・新規ドキュメント設定
・仕上がりと同じサイズの長方形を作成
・トリムマーク(トンボ)を作成
・塗り足し、仕上がり、文字切れガイド線を作成
また、ドキュメントのカラーモードは必ずCMYKカラーで作成しましょう。
カラーモードがRGBカラーだと、画面上と仕上がりの色味が異なる場合があります。
作成済みのドキュメントのカラーモード設定を確認したり変更したりする場合は、「ファイル」から「ドキュメントのカラーモード」を開き「CMYKカラー」を選択しましょう。
新規ドキュメントのカラーモードを設定する場合は、「ファイル」から「新規」を開き、カラーモードで「CMYKカラー」を選びましょう。
□イラストレーターで文字入りの原稿を作成するときの注意点は?
文字入りの原稿を作成するときは、注意しなければならない点がいくつかあります。
まず、全ての文字を必ずアウトライン化することです。
全てのロックを解除した状態で行いましょう。
アウトライン化を終えたら、「選択」→「オブジェクト」→「テキストオブジェクト」でフォントが残っていないかどうか確認します。
文字メニューから「フォントの検索・置換」を開いてフォントが表示されたら、アウトライン化されていないフォントもしくはポイントが残っているということです。
必ず確認してアウトライン化してください。
アウトライン化をしていないフォントやポイントが一つでもあると印刷できません。
トリムマークの外でも、文字の情報を残さないようにしましょう。
□原稿作成を完了させる前に確認するべきポイントを解説
イラストレーターでは、原稿作成を完了する前に確認するべきポイントがいくつかあります。
まずは画像についてです。
画像リンクが外れていないか、画像はリンク位置になっているか確認しましょう。
一般的に、画像は埋め込みせずにリンク位置で入稿します。
リンク切れを防ぐために、作成した入稿用の画像はaiデータと同じフォルダに入れることをおすすめします。
また、ガイドは消去して、ロックは解除しておきましょう。
目隠ししたまま入稿すると、表示された状態で印刷されてしまう場合があります。
そうすると紛らわしくなってしまうため、いらないものは削除しておきましょう。
そして、レイヤーは一つに結合させ、余分なパスは削除しましょう。
余分なパスが原稿外にあると原稿サイズが変わってしまうため、忘れずに確認する必要があります。
スウォッチパレットがスポットカラーや特色の場合は印刷結果に重大な影響を与える可能性があるため、消しておくと安心でしょう。
罫線の太さや状態にも注意が必要です。
罫線の太さが細すぎると、印刷したときに切れてしまう場合があります。
K100の罫線は0.08ミリメートル(0.22pt)、白罫の場合は0.1ミリメートル(0.28pt)以上あると好ましいです。
罫線の状態も、塗りではなく線に指定してあることを確認しましょう。
それから、ブラシやスタイルなど、効果やワープなどのアピアランスを使った場合は分割しましょう。
基本的に角丸やドロップシャドウ、光彩などは分割する必要はありませんが、イラストレーターをバージョンダウンする場合は分割がおすすめです。
インクのチェックも重要です。
特に両面印刷の場合、濃すぎるカラーは裏映りの原因になってしまうため、インクは必要最低限に抑えましょう。
他にも、オーバープリントになっていないかも確認する必要があります。
黒だと見た目が変わらないため、「ウィンドウ」から「属性」を開いて確認しましょう。
先ほどもご紹介した文字のアウトライン化や、CMYKオブジェクトになっているかどうかも忘れずに確認してください。
□まとめ
今回は、イラストレーターの初期設定方法と、原稿を作成する際の注意点や確認するべきポイントをご紹介しました。
イラストレーターで原稿を作成する際は、まずは初期設定から始めましょう。
原稿作成を終わらせる前に、画像や文字、インクなど細かいところまで丁寧に確認することが重要です。