社内で報告書を作成しなければいけないという方もいらっしゃるかもしれません。
作成するなら、相手に伝わる報告書にしたいものです。
今回は、伝わる報告書の特徴、報告書の基本構成を解説するとともに、報告書を作成するときのポイントを解説します。
□どのような報告書が伝わる報告書なのか
伝わる報告書には、大きく分けて3つの特徴がみられます。
1つ目は、内容をすぐに理解できることです。
記載されている情報はどのようなものか、知りたい情報を見るためにはどこの部分を確認すればよいのかが明確である報告書は読み手が理解しやすいです。
書類の書き方や題名の付け方を工夫することで実現できます。
ビジネス文書は内容がすぐに理解できるものが好まれるので、このポイントを意識してみてください。
2つ目は、未来計画についても述べられていることです。
報告書でまとめた内容をもとに、今後の計画を考える必要があります。
報告書は未来までを考える建設的なものなのです。
3つ目は具体的でわかりやすいことです。
所感がメインになっていたり、事実と所感の境界線が曖昧になっていたりするものは報告書として適切ではありません。
具体的な事実や経緯に基づいて作成することが大切です。
□報告書の基本的な書き方を復習しましょう
報告書の構成を復習します。
報告書は、標題、内容要旨、詳細内容の順に情報の整理や要約を行います。
詳細内容にむかうにつれて、説明が詳細になります。
所感は、基本的には記載しません。
その場の細かいニュアンスを伝えた方がいい場合においては記載するといいでしょう。
まずは標題から解説します。
標題は、報告書の要旨をわかるようにすることが大切です。
内容要旨は3つ程度書く場合が多く、それぞれ3行以内を目安に書きます。
詳細内容は、見出し、小見出し、説明文で構成されます。
見出しは小見出しの要約で、10字~15字ほどで構成されます。
小見出しは文章の要約で、15字~20字程度で構成されます。
説明文は小見出しの内容の説明です。
詳細内容では、説明分にむかうほど説明が詳細になります。
□伝わる報告書にするために意識したいポイント
せっかく伝わる報告書を作ったとしても、伝える相手がいなければ意味がありません。
相手にしっかりと伝えるためにも、報告書を共有できる仕組みをつくることが大切です。
例えば、報告書をワードやPDFを使って共有できる体制が整っているといいでしょう。
簡単に共有できると良いのです。
そして、閲覧しやすい環境をつくります。
オンライン上で簡単に閲覧することができたり、検索キーワードを入力すると求めている報告書が抽出されたりといった仕組みがあると浸透しやすいです。
次は報告書が有効活用できているか確認します。
面談を通して、報告書がうまく活用されているかヒアリングするのも一つの方法です。
また、伝わる報告書を作成するには、いくつかコツがあります。
*報告書作成の目的を明確にする
報告書を作成するにあたって、伝えたい情報は何か、誰が読むのかを意識することが重要です。
想定する報告相手が社内か社外かによっても書き方が変わります。
作成する前にきちんと確認する必要があります。
例えば社外にむけて報告書を作る時は、何かしらのトラブルが起きていることが多いです。
そのため、あいさつ文に謝罪の気持ちを含めたり、再発防止策を提示したりという工夫が必要です。
また、社内で使っている専門用語を使うのではなく、専門用語をかみ砕き、相手が読みやすい文章に工夫することが大切です。
*客観的な事実を書く
5W1Hを意識して書くと正確な事実を伝えられる文章になります。
5W1Hとは、When(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どうやって)のことです。
これらを曖昧にしないことで明確な文章になるでしょう。
数値に関しても具体的に書くことが大切です。
曖昧な言葉ではなく、数字を出すことでより具体的になります。
また、主語を私ではなく物事にすることで、主観的ではなく客観的に事実を捉えられます。
*すばやく理解できるように書く
理解しやすい文章にするためにはわかりやすい単語を使うと良いです。
読む人に合わせて、専門用語を避けたり、固い言葉をできるだけかみ砕いたりすることが大切です。
さらに、複数の項目を伝えたいときは箇条書きにすることで情報が整理され、相手に伝わりやすいです。
1文が長いと理解しにくいため、文章を区切りながら書くこともおすすめします。
目安は1文あたり60字程度です。
また、句読点の打ち方を変えることで文章は読みやすくなります。
主題を示す言葉の後ろに読点を点を打つと、主題が明確になりわかりやすいです。
理由、条件、目的の後ろに句点を打つと文章が理由・条件・目的、結果の順になり、読みやすい文章が完成します。
□まとめ
報告書を作成するうえで大切なのは読み手を意識することです。
まずはなぜ報告書をつくるのかを明確にし、作成後には難しい専門用語をつかっていないか、すばやく理解しやすい内容になっているかを十分に確認することが大切です。