会社に規定集は必要?社内規定の内容や作り方を紹介します


会社を経営する上で重要になるものである社内規定。

しかし、社内規定と聞いてもどんなものか具体的にイメージできる人は少ないと思います。
今回は、社内規定の内容や実際の作り方を紹介します。
作る時の注意点も存在しますので、ぜひ最後までご一読ください。

□社内規定とは?具体的にどのような規定があるの?

社内規定には様々なものが存在します。
一般的な社内規定の例は以下の通りです。

・就業規則:労働時間や休日、賃金などの各種手当を定めたもの
・育児・介護休業規定:従業員の育児や介護休暇の手続きについて定めたもの
・賃金規定:従業員の賃金を定めたもの
・賞与規定:会社の賞与精度について定めたもの
・職務発明規定:従業員が業務上に何か発明した場合の取り扱いについて定めたもの
・稟議規定:稟議の手続きや稟議事項の基準について定めたもの
・取締役会規定:取締役会の開催や運営について定めたもの
・監査役会規定:監査役会の開催や運営について定めたもの
・ハラスメント防止規定:社内におけるパワーハラスメントやセクシュアルハラスメントの禁止事項や定義について定めたもの
・内部通報規定:会社内の内部通報制度の運用について定めたもの
・ソーシャルメディア利用規定:従業員のソーシャルメディア利用に関して定めたもの
・テレワーク勤務規定:従業員がテレワークを行う場合のルールを定めたもの
・個人情報管理規定:会社内の個人情報の取扱いについて定めたもの
・文書管理規定:会社内の文書管理の方法について定めたもの
・経理規定:会社内の経理に関する手続きや方針について定めたもの

□規定集の作成手順を紹介

ここでは、規定集の作成方法を4つの手順に分けて紹介します。

まず、作成責任者を決定します。

規定集を作成する時は、まず規定を管轄する部署や、規定の廃止や改訂の決定権を持つ経営陣の中から作成責任者を決める必要があります。
例えば、テレワーク勤務規定であれば、各部署をまとめる総務部と、規定の廃止や改訂の決定権を持つ取締役会から、それぞれ責任者を選出します。

次に、社内規定に必要な情報を集めた上で、草案を作成します。

草案を作成する時は、既にあるルールや規定に加えて、新しく追加する規定に必要な情報を集めます。
規定の中には、現在の状況や業務内容に合わないものがあったり、社会の流れや法改正によって、新しく追加する必要があるものがあったりするでしょう。
このような情報をもとに、草案を作成します。

草案に必要な情報は、各部門の責任者や担当者からヒアリングを行いながら集めるのがおすすめです。
ヒアリングによって、会社内における現在の課題や必要な情報の洗い出しができます。
また、専門書籍やビジネス情報サイト等を参考にしても良いでしょう。

草案がまとまったら、草案の内容について部署の責任者や専門家に確認しましょう。

各部署の責任者や弁護士といった専門家への確認を行ってください。
特に、社内規定には、法律に関する規定も多く含まれているので、注意が必要です。

確認が終わったら、規定をまとめて規定集を作成し、社員へ周知します。
また、社内規定運用後も状況に応じて、定期的な見直しを忘れずに行いましょう。
特に、就業規則等は法令の改正が頻繁に行われることもあるので、最新の法律に合う適切なものに改正しておく必要があります。

□社内規定を会社で役立てるために押さえたい注意点

ここまで規定集を作成するための手順について見てきました。
規定集にとって大事なのは、作成した後にしっかりと会社で役立てることです。

では、会社で役立てるためにはどのようなことに注意したら良いのでしょうか。

*法律に違反しておらず、整合性があるかの確認

会社が大きければ大きいほど社内規定は増えますが、規定を増やす場合は他の規定と整合性が取れている必要があります。
また、法律に違反していないかも忘れずに確認しましょう。

*従業員への周知を忘れない

従業員への周知はとても重要です。
会社内のインターネットを利用してすぐに分かるようにしたり、社内規定の更新が合った場合にはすぐにメール等で全従業員に伝えたりする、などの工夫をしましょう。

*定期的な見直しを忘れない

社会の流れに沿って、業務内容は変更されていきます。
それにあわせて、規定もより良いものにアップデートしなければなりません。

しかし、日々の業務に追われて忙しくなることから後回しになったり、場合によっては放置されたりするケースも存在します。
そのため、予め見直し期間や頻度に関するルールを設けた上で、適切な日程調整を行うようにしましょう。

□まとめ

今回紹介したように、社内規定は会社にとって重要なものです。
そのため、作成する時は、法律に違反していないか、他の規定と整合性が取れているかの確認が必要です。
また、作成後は従業員への周知を徹底することや、定期的な見直しを行うといった注意点をしっかりと把握しておきましょう。


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