足下工業株式会社 闊(ひろい)氏にキョウユウに印刷を依頼した経緯について詳しく聞きました。
商品カタログ冊子(160頁)の印刷に3日で対応
- 足下工業株式会社では今回キョウユウに、どのような印刷を依頼したのでしょうか。
キョウユウには「自社展示会で配布するための総合カタログ冊子の印刷」を依頼しました。今回は「印刷そのものに使えたのは3日だけ」という、超タイトなスケジュールでした。概要は次のとおりです。
【印刷物の概要】
項目 | 内容 | 補足 |
---|---|---|
ページ数 | フルカラー160ページ | 平綴じ、冊子形式 |
使った紙 | 表紙:アラベール 本文:上質紙 | - |
データ | 足下工業株式会社にて制作 (illustrator) | - |
印刷形式 | オンデマンド印刷 | PDFデータで入稿 |
スケジュール |
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- |
当初は大手A社の起用を検討
- なぜそこまでタイトなスケジュールになったのでしょうか。
展示会の準備期間そのものが、全体で2週間しかなかったからです。その間に、会のダンドリ決め、得意先の招待、そしてカタログ制作など全ての準備を気合いで実行しました。
カタログの印刷会社については、当初、TV CMも放映している、「速い、安い」が売り物の大手印刷会社(以下 A社)に依頼する予定でした。A社は前職でも何度か印刷を依頼したことがあり、安心感もあったからです。ただ、残念ながらA社には依頼できませんでした。
キョウユウだけが「短納期で対応可能」と回答
- なぜA社に依頼できなかったのでしょうか。
今回のスケジュールにはA社でも対応できなかったからです。
A社は一枚物のチラシ印刷なら、夕方入稿、翌日納品にも対応しています。しかし今回のような160頁のカタログ冊子となると、さすがに短納期の納品は不可能でした。
とはいえ、何とか当日までにカタログを揃えなければいけません。Webで印刷会社の候補を見つけ、とにかく電話してみました。しかし、どの会社も
「その納期では無理」
「できなくもないが多額の特急料金がかかる」
という対応でした。しかしキョウユウからは、
「その納期で、できます」
と返答があり、かつ見積金額も弊社の許容範囲内だったのです。
- ここでキョウユウ 菊地さんに質問です。なぜキョウユウは、そのような困難なスケジュールの印刷に「短納期」「手頃な料金」で対応できたのでしょうか。
まずは他社が「不可能」と答えた理由について予想してみます。
1.「A社について」
これは闊(ひろい)様のお考えどおり、「冊子だから(定形外だから)」というのが対応できなかった理由だと思われます。
一枚物チラシのような定型的な印刷ならば、A社は「大量に受注し、同じオペレーションで、大量に印刷する」ことが可能です。しかしカタログ冊子のように、大きさ、紙、製本形式などがそれぞれ異なる「一品一様(いっぴんいちよう)」の印刷の場合、オペレーションが複雑になるので、短納期での対応が難しかったのだと思います。
2. 「他の印刷会社について」
おそらく「自社に設備がない」ことが対応できなかった理由だと思われます。冊子作りは、大きく「印刷」「製本(綴じ)」の2工程に分かれます。そして多くの印刷会社では、「印刷を自社でやるが、製本は外注する」という体制を取っています。
しかしその体制だと、印刷と製本の間でどうしても「手配」「配送」などの手間が発生します。そうなると短納期への対応は難しくなります。あるいは無理に対応するための手間賃として、「高額の特急料金を上乗せする」ということになります。
3.「弊社について」
キョウユウは「冊子専門の会社」なので、冊子づくりには「慣れて」います。また印刷設備と製本設備の両方を保有しています。だから短納期でもあわてず対応できます。
たしかに今回のスケジュールは「少しキツい」ものではありました(なので幾分かの特急料金もいただいております)。それでも、不可能とは感じませんでした。設備は自社の「目の届くところ」にあるので、突発事態にも対応できます。今回の仕事については、「少しキツいけれど、それでも許容範囲内の難易度」というのが正直なところです。
印刷品質をサンプルで事前に確認
- 電話で「対応可能」という返事があって、すぐにキョウユウに決めたのでしょうか。
いえ、その段階ではまだ「決定」はしませんでした。納期と価格はOKでも、印刷品質が十分かどうかは、その時点でまだ分かっていなかったからです。
今回、印刷するのは「スニーカーのカタログ」であり、写真の発色など印刷品質が重要です。たとえ短納期でも、事前に「刷り上がりサンプル」を見せてもらい、印刷品質を確認する必要がありました。
キョウユウに打ち合わせに行ったとき、「ここにカタログの印刷用データがある。これをいま印刷して見本を見せて欲しい」と依頼したところ、その場でオンデマンド印刷してもらうことができました。そのサンプルは、十分に納得のいく印刷品質でした。
打ち合わせでは、アラベールの紙サンプルも見せてもらいました。同じアラベールでも何種類かあるので、サンプルを見て触って、いちばん良いものを選びたかったのです。最終的に、見た目と風合いが一番しっくりきた「アラベール菊判111kg」を選びました。
- サンプルの印刷は、打ち合わせの場で簡単にできるものなのですか。
はい、社内のオンデマンド印刷の設備を使えば、すぐに印刷できます。サンプルといっても、オンデマンド印刷なので本番と同じ仕上がりです。ご希望の方はお気軽にどうぞ。
入稿後のデータ再修正にも対応
- その後はどう進めたのでしょうか。
打ち合わせで印刷サンプルと紙見本を見て十分、納得できたので、その場で印刷を正式に依頼しました。印刷データは、翌日、入稿しました。
入稿後にもキョウユウさんに助けられました。実は入稿して数時間後に、ミスをみつけたのですが、キョウユウは快く修正に応じてくれました。この土壇場の修正は、大手A社に印刷を依頼していたら、おそらく無理だったと思います。
その後、イベント前日の2月5日に80冊のカタログが無事、納品され、おかげさまで展示会は盛況のうちに終えることができました。
- 入稿後の修正にはどの程度、対応可能なのでしょうか。
印刷機を動かし始めた後はさすがに無理ですが、それより前でしたら、「基本的には対応させていただく」という方針です。お気軽にご相談ください。
実はいちばん低価格だったキョウユウ
- 今回、キョウユウの「価格」はいかがでしたか。
高額の特急料金を見積もり提示してきた会社と比べると、キョウユウはそれのほぼ半額でした。
まず「大手A社」と比べると、キョウユウはほぼ同額でした。とはいえキョウユウの価格は「特急料金込み」の価格です。ということは普通の納期で依頼していれば、大手A社よりキョウユウの方が安かったことになります。
- なぜキョウユウは安いのでしょうか
やはり「自社に設備があること」、「冊子に慣れていること」の2点が低価格の理由です。他社にとってはイレギュラーな冊子制作も、弊社にとっては通常業務なので、ごく自然に見積もり価格を抑えることができます。
今後の期待
- 最後にひとことお願いします。
今回、特急の印刷案件に対応いただき大変ありがとうございました。足下工業株式会社はこれからも機能とデザインを両立させた良いスニーカーを作り続けていきます。またカタログ印刷など依頼することもあるかもしれませんが、引き続きよろしくお願いします。