株式会社博報堂の制作部門にお勤めの澤野ひとみ氏(仮名)に、協友印刷(相談できる 冊子印刷の協友※以下、協友印刷)に印刷業務を依頼した理由について詳しくお聞きしました。
ナショナルクライアント向け内部小冊子の印刷を依頼
- 今回、協友印刷にどんな印刷を依頼したのでしょうか。
協友印刷さんには、とあるナショナルクライアントのCSRプロジェクトに関連する仕事を依頼しました。具体的には、クライアントに配布する小冊子(上製本)の印刷を依頼しました。
その小冊子は、プロジェクトの区切りとなるパーティで、日本人みんなが憧れるような有名な方が、関わったクライアント側の若手社員にプロジェクトの記念、サプライズプレゼントとして配布するというものだったので、受け取って嬉しくなる、サプライズになる「ちゃんとした本」を作らなければいけません。
納期も価格も品質も、全てで制限の多い仕事でしたが、協友印刷さんが良い本にしようと一緒になって仕上げてくださいました。
サプライズプレゼントになる、素敵な小冊子を
- 具体的には、どんな小冊子を制作したのですか。
内容は、プロジェクト途中の写真を載せた「思い出のアルバム」のようなものです。
手にとったとき嬉しくなる、プレミアム感のある仕上がりにしたい、クライアント若手社員1人1人の写真を良く選んで、引きの写真、アップの写真と織り交ぜて、楽しい本にしたい…
そう思っていろいろ考えた末に、本の仕様は、
「サイズは20センチ四方」
「表紙は白色ハードカバー(上製本)」
「本文は全20ページのオールカラー写真」
「見た目は、小さな可愛い白い絵本のように」
という形にすることにしました。
紙質は絵本らしく「ヴァンヌーボーVスノーホワイト」を選びました。
普通の卒業アルバムなどでは、表面がツルツルした紙に印刷されることが多いのですが、今回は手に取ったときの幸福感が増えるように
「冷たい真っ白でなく、少し暖かみ、黄味がある紙」
「ツルツルでは無くすこしマットで」 「プレミアム感はあるけど、だけど可愛い」
そんな仕上がりにしたかったので、ヴァンヌーボーVスノーホワイトを選びました。
でも、この構想を決めてから、その後が大変でした。冊子を配るパーティは2週間後に決定、その〆切は絶対。でもその時点で、印刷会社は全然決まっていなかったんです。
印刷会社が見つからない
- 「いつも使っている印刷会社」に頼むのでは?
おっしゃるとおり広告代理店で制作業務をしているので、わたしにも「いつも使っている印刷会社」というのがあります。
最初はそこに見積もりを頼んでみました。でも出てきた金額は、予算制限をはるかに超えていました(今回の冊子は、「内部関係者向けの小冊子」だったので、予算はほとんど使えませんでした)。
その次は「高級な印刷が必要なときに使う、美術系の印刷会社」に聞いてみました。でもやっぱり予算オーバーでした。
それにどちらの会社も「印刷」はできるのですが、「上製本」はノウハウが多くないので、「2週間」という短納期で仕上げられるかどうか不安な部分がありました。
こうなったら自分で探すしかありません。さっそくネット検索を開始しました。
ビジネス過ぎてもダメだし、出版過ぎてもダメだし…
- ネットではどんな条件で検索したのですか。
「製本」「短納期」「小ロット」などの言葉で探しました。でも最初はなかなかいいところが見つからなくて…。
パンフレットや会社案内などビジネス印刷物を請け負う会社なら、多くあるんですよ。でも、そういうところだと、わたしが作りたい「ヴァンヌーボーの可愛くて、だけどプレミアム感のある絵本」が本当にできるかどうか…。それをやるには「紙の知識」「印刷・発色技術」「製品技術」が必要なわけですし…
ビジュアル志向の印刷会社で、「マンガ同人誌専門」というところも多くありました。一瞬期待しましたが、ホームページを読み込むと、どうも「定型印刷」ぽくて、紙や判型があんまり選べそうになかったです。
わたし印刷会社の良し悪しを見るときは、まず「選べる紙の種類の多さ」に注目するんです。やっぱりデザイナーとしては、紙がいろいろ選べる方が嬉しいんですよね。それに、多くの紙に対応可能な会社なら印刷技術もきっと確かだと思うし。
「絵本風の冊子にしたいのなら、絵本を印刷している会社に頼めばいい」という考え方もあります。でもそういう会社の場合、進行が「出版社モード」なので、今回のような「2週間後のイベントまでに絶対納品!」みたいなビジネスモード、広告代理店モードではちょっと対応してもらいにくいんですよね。
探しても探しても、なかなか適切な会社が見つからなくて困っていたときに、最後の最後に見つけたのが協友印刷さんでした。
「ヴァンヌーボー対応可能」「製本実績あり」「小ロットOK」。うん、これなら良さそうです。営業の方の対応も良かったし、何より「納期2週間でもOK」というのが心強かった。わらにもすがる思いでここに頼むことにしました。
素敵な本ができました
- 協友印刷の実際の作業はいかがでしたか。
最初に期待値をはるかに超える仕事品質でした。できあがったこの素敵な本が何よりの証拠です。
わたし、時間がなかったから写真の発色指示とかも「もっと健康的に」とか「でもヴァンヌーボーは発色が赤く沈みやすい紙だから、そこのところはほどよく!」みたいに、すごく曖昧で感覚的な言葉でお願いしていたのですが、全部正確に理解してくれました。
パーティで冊子を受け取ったクライアントの方は、みなさんとても喜んでくださいました。
それを見て私の苦労も報われました。
今回の仕事が上手くいったのもひとえに協友印刷さんのおかげです。
見本を送ってくださったり、菊地さんがいろいろと提案してくださったこと、製本の知識に疎い私にはとてもありがたかったです。オートメーションで仕上げるような感じではなく、その都度にあった対応をしてくださったことをとてもうれしく思っています。
ほんとうにありがとうございました。