日本大学薬学部 薬学科 石毛久美子 教授に、授業で使うテキストの印刷をキョウユウに依頼した経緯とその効果について詳しく聞きました。
(※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述しています)
薬学部の学生向け教科書の印刷を毎年依頼
- 石毛先生は今回、キョウユウにどんな印刷を依頼したのでしょうか。
キョウユウには、授業で使う教科書 「わかりやすい薬理学 - 薬の効くプロセス」の印刷を依頼しています。2006年以来、毎年キョウユウに印刷を依頼しており、今年で11版目です。
印刷の仕様は次のとおりです。
項目 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
サイズ、判型 | B5版、500頁 | 表紙 カラー+グロスPP 本文 スミ |
紙 | 上質紙 | - |
印刷部数 | 300部 | - |
私の研究分野は中枢神経系の薬理で、具体的にいうと「脳梗塞の後遺症を軽減する薬」を主に研究しています。脳梗塞を含め脳血管疾患は50年前は日本人の死因の第一位でした。その後、治療技術も薬も進歩したので、発症後の生存率は改善されましたが、一方で顕在化してきたのが「後遺症の問題」です。
実は現在、寝たきりなど要介護の状態にある人は、その原因の3割が脳梗塞あるいは脳出血です。つまり生存率は上がったものの、その後の生活に支障が起きているわけです。ここで「後遺症を軽減する薬の重要性」がクローズアップされてきます。
教科書には脳梗塞など中枢神経系のことだけでなく、広く薬理学について記しています。私にとっても学生にとっても大切な本なので、印刷はぜひしっかりした会社に頼みたいと思いました。
キョウユウに印刷を依頼した教科書その他の書籍
キョウユウを選んだ経緯
- 石毛先生がキョウユウを選んだ経緯を教えてください。
以前は別の会社に印刷を依頼していましたが、そこが諸々の事情で会社をたたむことになりました。そのとき引き継ぎ先として紹介されたのがキョウユウです。さっそく連絡して話を聞き、対応も見積もりも納得できる内容だったので、キョウユウに印刷を依頼することに決めました。できあがった本の仕上がりも良かったので、以来、ずっとお仕事を頼んでいます。
キョウユウの良いところ
- 11年間、仕事を依頼してきてのキョウユウへの評価をお聞かせください。
私にとってキョウユウが良いと思うのは:
「データ入稿をギリギリまで待ってくれるところ」
「学生が使いやすい本作りに協力してくれるところ」
「学生のためのコストダウンに協力してくれるところ」
の3点です。
1.「データ入稿をギリギリまで待ってくれるところ」
教科書は毎年4月発行で、それに合わせて内容を加筆・改訂します。この加筆作業はできれば〆切ギリギリまで続けたい。というのも薬学の世界は日進月歩なので、一つでも多く最新の情報を盛り込みたいからです。
学生はこの教科書は2年生のとき買って、それから5年間、使い続けることになります。内容は基本的な事項も多く、必ずしも最新の情報にばかり拘る必要はありませんが、それでもできるだけ新しい情報を盛り込みたいじゃないですか。この思いがあるので、印刷会社には、なるべく入稿をギリギリまで待ってほしいんです。キョウユウはそんな私の思いを汲んで、いつも辛抱強く待ってくださるので助かっています。
2.「学生が使いやすい本作りに協力してくれるところ
学生にはいつも、教科書はうやうやしく読むものじゃなく、めくりまくって書き込みまくって使い倒していくのが本来のあり方だと伝えています。こんな指導をしているせいか、最初の本は背表紙の綴じの強度が耐えきれず、少しバラけ気味になるものが出てきました。これをキョウユウさんに相談したところ、次の版からは背の綴じ部分の糊(のり)を強化してくれました。教科書の使われ方を理解して、快く手伝ってくださり感謝です!
3.「学生のためのコストダウンに協力してくれるところ」
こうした教科書は価格が5000円を超えるのが一般的ですが、この本は定価で3500円台です。これ1冊だけ見れば1500円程度の違いですが、学生は、この本だけでなく10冊近く教科書を買い込むので、1500円の違いでも重大です。このように学生に本を安く提供できるのは、キョウユウの協力に負うところも大きいです。ありがとうございます。
先輩ユーザーからのアドバイス
- 現在、キョウユウへ印刷の依頼を検討している教育関係者に向けて「先輩ユーザーからのアドバイス」などあればお聞かせください。
大学教師の本業は研究と教育なので、印刷手配はどうしても「雑務」に分類されてしまいます。本の〆切が迫っているときでも、学会で1週間いないとか、今はどうしても手を離せないとか、そういうことは必ず起こります。そういう都合をよく理解してくれて、スケジュールを擦り合わせてくれる、そんな印刷会社とつきあうのがいいと思います。
キョウユウさん、これからも良い印刷をお願いしますね!
※取材日時 2017年7月
※取材制作カスタマワイズ